高雄・嵐山2003

 紅葉の京都をたずねて、妻とふたりで電車を利用しての一泊二日の旅に出かけました。目指すは高雄から嵐山です。今年の秋は11月に入ってからも気温は下がらず、20℃以上となる非常に暖かい日が続き、紅葉の見ごろも少しばかり遅れているように感じます。

ALBUM

(2003年11月21日~22日)

2003年11月21日(金)
 出発のこの日も非常に暖かく、上着の必要がないくらいです。しかし、週間天気予報では、明日は冬型の気圧配置となり、風が冷たく寒い一日になるとのことで、今日より10℃くらい気温の低下が予想されるらしい。そんな訳で、上着を着用せざるを得ません。歩くと暑いので、一日目は着たり脱いだりの散策となりました。

 京都駅から地下鉄で四条まで行き、そこから歩いて京福電車の四条大宮駅へ。四条大宮駅から帷子ノ辻駅[かたびらのつじえき]で乗り換えて妙心寺駅に行き、まずは妙心寺を訪ねました。

 妙心寺は、臨済宗妙心寺派の総本山で、いくつもの寺院が軒を連ねています。境内は静寂で広々としており、独特の雰囲気が漂っていました。大法院では、この日は特別拝観として露路庭園(紅葉庭)を観賞することができました。中では抹茶と栗羊羹が振舞われ、素晴らしい庭の眺めに思わずカメラのシャッターを押さずにはいられません。

妙心寺は、臨済宗妙心寺派の総本山です。

 時計は既に午前11時30分を過ぎています。そろそろこの妙心寺を後にして、駅から携帯電話で予約を入れた妙心寺門前の「萬長」という京料理店に向かうことにしました。注文した「つれづれ弁当」は、2段重ねの手桶に、旬の料理が盛り付けられ、最高の京の味を満喫できました。

 午後は、再び妙心寺駅から北野白梅町駅まで行き、そこから市バスに乗り継いで、久々に秋の金閣寺を訪れることにしました。やはり京都観光には定番の金閣寺らしく、この日もたくさんの人で賑わっていました。金閣寺の拝観後は、町の散策を愉しみながら、北野天満宮門前にある手作りの粟餅を食べさせる「澤屋」というお店で休憩を取りました。

京都観光には定番の金閣寺

 そして、ゆっくりとした時の流れを味わいながら、北野天満宮を拝観しました。時間は午後の3時30分。そろそろ本日の宿泊地である「ペンション ペぺシャンブル」へと向かいます。この宿は、京福電車の高雄口駅下車徒歩15分程の国道162号線沿いにあり、とても質素な佇まいのペンションです。

 少し早い宿への到着となりましたが、周辺はどこといって訪ね歩く所もなく、ゆっくりと過ぎてゆく京都の夜を、ペンションの部屋に置かれていたパズルで遊んで過ごしました。たった4ピースの組合せパズルなのですが、単純にして実にトリッキー!!時の過ぎるのも忘れてしまうほどにハマッてしまい、思わず買っちゃいました。


2003年11月22日(土)
 翌朝は、天気予報のとおり昨日に比べて10℃は低く、一段と寒さを感じる一日となりそうです。今日、これからは、ペンション前の三宝寺バス停からJRバスで山城高雄まで行き、何年か前には、車でこの高雄を訪れて、三尾は神護寺、西明寺、高山寺と拝観し、清滝川沿いの紅葉を愉しんだことがまだ記憶に新しいのですが、今回は、同じく清滝川沿いに東海自然歩道を南下し、清滝まで歩くコースをとりました。

 道は自然の山道で、ここではほんとうの自然と森林浴を浴びながらのウォーキングを満喫できます。その後、清滝からはバスに乗り、化野念仏寺(あだしのねんぶつじ)へと向かいました。

 このあたりは、昔から死者を風葬にしたとされる所で、それらの菩提を弔うために弘法大師が建立し、のちに法然が念仏道場として開いたとされています。境内には、付近から出土したたくさんの無縁仏の石仏が祀られており、その数は、実に約8,000体もあるらしい。

境内には、出土した無縁仏の石仏が祀られている

 次に拝観したのは、化野念仏寺から歩いて15分程南にある祇王寺を訪ねました。ここは、「平清盛の寵愛を仏御前に奪われた21歳の祇王が妹、母、のちに仏御前とともに隠れ住んだ所。」とされています。中は木々に囲まれて非常にひっそりとしていました。

 祇王寺を出て、時間は午前11寺30分です。昼食の場所を決めるため辺りを見回すも、どこもいっぱいです。でも、早い目に確保しておかないと、よけいに混むだろうから、近くにあった軽食喫茶に入り、昼食と休憩を兼ねてのコーヒータイムとしました。

 足を休めた後は、本日のメインイベントととして予定に入れていた紅葉の見ごろと聞く「常寂光寺」へと向かいました。「常寂光寺は日蓮宗の寺院で、本尊は十界大曼茶羅。日蓮宗不受不施派本圀寺16世日禎は、豊臣秀吉の東山大仏の開眼千僧供養に出仕を拒否、この地に隠居し、そこを寺院に改め、土地が常寂光土の感があるとして寺名とした。」とされています。

 茅葺きの仁王門をくぐると、急な石段が山の斜面に沿って本堂へと続いています。その両側を埋め尽くすように、今まさに絶景とばかりに紅葉が色付いていました。妻とふたりで顔を見合わせて「来て良かったね!」って…。

今まさに絶景とばかりに紅葉が色付いていました。

 常寂光寺を出た頃は、時間は午後3時15分前でした。そろそろ帰りの途に着いて、京都駅の近くにある有名なラーメン屋「新福菜館」に行くことにしました。

 嵐山駅の周辺の通りは人の波で、歩くのも一苦労するほどの賑わいでした。お手洗いに行くにも順番待ちで、特に女性は長時間待たされてたいへんでした。

 「新福菜館」は、京福電車で嵐山駅から四条大宮に出て、そこから京都駅行きの市バスに乗り換え、京都駅から徒歩10分程の所にありました。

京都駅から徒歩10分程の所にありました。

 中は約30席の普通のラーメン屋さんですが、出されるラーメンを見てビックリです。スープはまさにしょう油色。でも味は見た目とは違いさっぱりとしていて最後まで飲めます。チャーシューは枚数は多いのですが薄いです。

 一言で表現すると「あっさり味」で、和歌山ラーメンで慣れ親しんでいる私にとっては、少し物足りない味でした。これで、京料理の食べ収め?やっと帰る気分になりました。

 紅葉を楽しみ、京料理をいただき、今年の秋も京都で最高の二日間を過すことができ、またひとつ楽しい思い出が増えました。

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