西穂高岳独標2013
【もくじ】
8/1>和歌山~建治旅館
8/2>新穂高ロープウェイ~独標~新平湯温泉
8/3>新平湯温泉~和歌山
今年もトレッキングに行きたいと思いながら、なかなか予定が合わず機会を逃していましたが、今回、ついに夏山に登る日程を確保できました。それも、以前から乗ってみたいと思っていた「新穂高ロープウェイ」を利用しての西穂高岳独標への登山を計画したのです。予定の1週間前に新平湯温泉で2軒の旅館を予約できたことを切っ掛けに、とんとん拍子に計画を組むことができました。登山の相棒W氏と一緒なので、なにも心配ありません。
(2013年8月1日~3日)
午前9時にW氏宅を出発し、高速道路を利用して高山西ICから本日宿泊予約をしている「建治(こんじ)旅館」に到着したのが午後5時30分頃でした。あちこちのPAに立ち寄りながらきたので、ゆっくりの到着となりました。
建治旅館は7部屋のみのアットホームな旅館で、奥飛騨のゆっくりと時間が流れる温泉郷での食事と入浴は、最高のひとときを演出してくれます。
中でも、別室の個室でいただく夕食での飛騨牛のすき焼きは、どこにもない最高の味でした。美味しい飛騨牛がメインの夕食に舌鼓を打ち、それに地酒「やんちゃ生」にホロ酔いし、最高の夕べを過ごすことができました。
いつものように午前5時に起床して露天風呂に行ったところ、小雨がぱらついていたので、入浴は早い目に切り上げてケータイで今日の天気予報を調べてみたところ、高山はくもりと出ていました。
その他周辺は晴れとなっていることから、まず大丈夫だろうと心では西穂高岳への登頂を決行したいと思いました。
午前8時の朝食を済ませて満腹感を得たところで、荷物をまとめてチェックアウトしました。外に出ると玄関ではお見送りのお姉さんが記念写真を撮ってくれました。そして、私たちの車が見えなくなるまで手を振って見送ってくれたのでした。感動!また訪れてみたい旅館です。
車はおよそ30分で「鍋平高原駐車場」に到着しました。ここからは新穂高ロープウェイに乗って山頂の「西穂高口駅」へと向かいます。
西穂高口駅では登山者名簿に記入した後、まずは西穂山荘を目指しました。途中、小雨がぱらつきましたが、薄手のレインウエアの着用でどうにか用が足せました。そして、午前11時32分、ようやく西穂山荘が見えてきました。
西穂山荘に到着し、汗でびしょ濡れの下着を着替えます。そうしないと、ここから「独標」を目指すうちに徐々に標高が高くなるにつれて気温が下がり、汗で体温を奪われて体調を壊すからです。約1時間の昼食休憩を取り、カレーを食べて「独標」までの体力を蓄え、午後12時30分頃から再出発したのでした。
再出発しておよそ45分後、最初の尾根の頂上である「西穂 丸山」に到着することができました。もし晴れていれば、ここからの眺望は最高だそうです。独標までの小休止にもってこいの場所ですが、今日のこの霧では何も見えず、本当に残念でなりません。
でも、ここまでくればあと一息がんばって「独標」まで行ってみたいという思いになりました。相棒W氏に気合を入れてもらいながら、丸山を再出発したのでした。
そして、しばらく進むと時々霧の合間から穂高連峰を望むことができたので、さらに独標からの眺望に期待感が湧いてきました。
しかし、登山道は一変ガレ場と化し、なかなか思うように足が前に進みません。希薄な空気と疲労が我が身を襲います。何度も休憩を取りながら、やっと最後の鎖場までたどり着くことができました。そして、午後2時29分、やっとの思いで西穂高岳独標(標高2,701m)へと初登頂に成功できました。やったーッ!
写真を撮っているうちに少しだけ霧が晴れて、ほんの数秒ではありましたが、穂高連峰の山々の素晴らしい眺望を望むことができました。本当に登ってきた甲斐がありました。達成感とその風景の素晴らしさに感動!!
山頂でロープウェイの下山の最終時間が気になって、あまりのんびりしていられませんでした。再び霧に包まれたことから、早々と下山の帰路に着きました。
ガレ場に足を取られながらの下山は、ひざが痛くなってきます。それでもロープウェイの最終時間に間に合わせようと必死で下りました。
途中、少し平坦なところで小休止していると、ちらほら高山植物が見られ、そんな中、一輪だけさびしく咲いている黄色い花を見つけました。帰って図鑑で調べてみると「ウサギギク」とありました。葉の形がウサギの耳を思わせることからこの名がついたそうです。
しかし、どうしてもロープウェイの最終時間が気になって、落ち着いて写真を撮っている時間がありません。やむなく「西穂高口駅」を目指して早々と下っていきました。がんばって下ってきたことで、「西穂高口駅」に16時40分に到着し、どうにか下りロープウェイの時間に間に合いました。最終時間は17時15分でしたが16時45分発に乗ることができ、やれやれです。
「しらかば平駅」へと到着すると霧が晴れて、ここから北アルプス連峰がとってもきれいに見ることができました。そこで相棒W氏が「もう一回登るか?」ってさ!いやいや…もう結構です。またの機会にね!
楽しみにしていた「新穂高ロープウェイ」からの風景、相棒W氏のバックアップでどうにか初登頂できた「独標」、とても良い思い出になりました。
ちなみに「独標」をwebで調べてみると、【「独標(どっぴょう)」とは、独立標高点の略で、単に標高点ともいう。地形図上で、山頂、峠、道路の分岐点などの地点に通常指示点(・)を示し、数値が添えられている。】とありました。
そして、楽しい思いでを残してくれた場所を名残惜しみながら、今夜の宿泊地の新平湯温泉「なかだ屋」へと向かいました。
「なかだ屋」は、昨夜の「建治旅館」と違って比較的大きな旅館で、建治旅館のようなアットホームさは望めません。でも、楽天レビューのとおりきれいなお部屋で、また、料理も美味しくいただきました。やはりこの旅館も飛騨牛がメインで、生ビール2杯があっという間にのどを通りすぎていきました。
温泉に入った後は、相棒W氏はマッサージを呼んでいましたが、私は登山の心地よい疲労感から、ふとんに横になっているうちに眠ってしまい、気が付いたら午前4時でした。
午前5時過ぎに起床し、早速朝風呂にいきました。早朝の静かな温泉に入っていると、足腰の筋肉に少しの痛みがあるものの、最高の気分で一日のスタートを切ることができました。旅に出なければ味わえない最高の時間です。
そして、午前7時30分に朝食をいただきに昨夜と同じ2階食堂へと向かいました。ここでの朝食も非常にボリュームがあり、ポン酢でいただく豚とキャベツの水煮までついていました。どれも美味しくて朝から満腹です。写真中ほどの空いた器は「山芋のおろし」が入っていました。
たくさんの思い出を胸に午前8時45分に「なかだ屋」をチェックアウトしました。そして、帰路の国道158号線沿いにあるお土産処「赤かぶの里」に立ち寄り、ここでゆっくりとお土産を買い求め飛騨の地を後にしました。
その後は再び高速道路を利用し、相棒W氏を送り届けたのが午後6時30分頃でした。3日間ありがとうございました!お疲れさま~ッ!!またのお付き合いよろしくお願いいたします。





