立山黒部アルペンルート2010
【もくじ】
8/5>和歌山~富山駅~立山駅~天狗平
8/6>天狗平~室堂平~雄山~大観峰~黒部平~黒部ダム~大町温泉郷
8/7>大町温泉郷~松本駅~和歌山
毎年のように夏の休暇を利用して避暑地への旅を計画するのですが、今年は北海道ツーリングをひと休みして、電車 & ウォークで行こうと前々から決めていました。そこで真っ先に思い立ったのが「立山黒部アルペンルート」でした。思えば35年前、妻と二人での信州旅行でのことですが、車を扇沢駐車場に駐車して「大観峰」まで行って、10月だというのに寒さに震えた記憶があります。それに、車で行ったことから、ルートの途中で再び扇沢へと引き返すことを余儀なくされました。
今回は「電車 & ウォーク」で、富山から室堂、そして扇沢へと立山黒部の全ルートを巡る計画を立てました。それも室堂周辺と大町温泉郷で宿泊する二泊三日でゆっくり行ける計画を組むことにしたのです。
(2010年8月5日~7日)
早速、いつもの「山歩きクラブ」のメンバーのひとりに声をかけてみると、二つ返事でOKの回答をくれました。ここからは、とんとん拍子で計画が進行し、ここに実行に移すことと相成ったのです。
この日は早朝から蒸し暑く、今日、明日と西日本から関東方面にかけて35℃以上の猛暑日になる予報が出ています。それでも、雨になることを思ったら、この先3日間とも晴れマークの予報に、最高の気分です。
朝5時30分に自宅を出て、今回の旅の相棒と待ち合わせの駅へと急ぎました。駅に着いた時点で、もう汗だくでした。それでも、天気は最高!ウキウキ気分で大阪駅からサンダーバードへと乗り継いだのでした。
走ること3時間15分。JR富山駅へは正午の到着です。そして、ホームを出て、再び暑さにびっくり!確実に体温以上の37℃はあったでしょう。とりあえず、暑さしのぎにこの駅のレストラン街にて昼食を済ませることにしました。
食事を済ませて外に出ると、次の乗り継ぎ駅である「電鉄富山駅」は、すぐ目の前にありました。平日ということもあって比較的空いていたので、予定の時間よりも早い電車にスムーズに乗車できました。ここから立山駅までおよそ1時間の乗車です。2両編成のワンマン列車は、遠くに立山連峰を望みながら広大な田園風景の中をゆっくりと走っていきます。
立山駅に近づくに従ってレールは徐々に勾配を成し、登山列車の様相を見せてきます。そして、立山駅への到着時刻は、14時25分頃でした。予定よりおよそ45分早い到着です。
立山駅からは、次の「立山ケーブルカー」へと乗り継ぎます。ケーブルカーは20分間隔で運転されていて、次の美女平までの標高差500mを7分で登っていきます。車窓からは、標高が高くなるに連れて移り変わる森林の雄大な姿を見ることができます。
美女平駅に到着すると、ここで有名な美女杉を観覧することもなく、待っていた「立山高原バス」へとすぐに乗り継いだのでした。このバスは、ただの乗り合いバスではなくて観光バスそのものです。途中、巨大な立山杉や滝見台からの「称名滝」を望むことができます。室堂までの標高差およそ1,500mを登って行くに連れ、あの巨木が連なる森林の風景から木々の無い高山帯へと変化していきます。
今日の宿泊地である天狗平へと15時30分の到着です。予定よりおよそ1時間早く着きました。バス停のすぐ目の前には、今夜宿泊する「天狗平山荘」があります。ここは、立山連峰の雄大な風景とそびえ立つ剣岳が望める最高のロケーションだったのです。
早速「天狗平山荘」へとチェックインを済ませては、お風呂へと直行しました。さすがに標高2,300mとあって、ひんやりと涼しい空気に包まれながら今夜は気持ちよく眠れそうです。部屋の窓からも立山連峰や剣岳が望めますが、この時間は霧(雲?)が発生し、5分もしないうちに何も見えなくなるほど風景が変わります。
そして、18時30分から夕食の時間です。山荘の料理は期待していた以上に美味しくて、生ビールが進みます。やはり、夏山シーズンとあって、ホールは宿泊者で満席の状態でした。
宿のご主人曰く、この「 天狗平山荘」は、あの木村大作監督の東映映画 剣岳「点の記」撮影のベースキャンプとして使用されたそうで、食事の終わったあとはホールが語り部の場となって、浅野忠信や香川照之ら出演した多数の俳優のお世話をされたことをビデオとエピソードを交えて楽しく話してくれました。
部屋に戻って窓の外を覗いて見ると、霧が晴れ、立山連峰が見え隠れし始めました。早速、カメラを手に外に出てみると西の空には夕陽が沈もうとしていました。何とも言えない幻想的な風景で、とても写真では表現できません。晴れ渡る「天狗平山荘」からの風景をビデオにも収めましたので、併せてご覧ください。
ビデオを撮影中にも、富山市街方面へと夕陽が沈んでいきます。あまりの綺麗さに、みんなが感動していました。明日も青空が開けますようにと、心からお祈りしながら夕陽の沈むのをカメラに収める私でした。
東には夕陽に染められた立山連峰が、稜線に少しの雲を従えて感動的に見えました。周りの皆も今度は東に注目です。一斉に発する言葉は「わーッ!!きれい!きれい!」と感動!この綺麗さは、やはり写真では表現できません。
そして、天狗平にも夜が訪れて、山荘の灯りが消える22時を過ぎた頃、夜空は満天の星空と化したのです。天の川の流れがとても綺麗で、ときどき流れ星の降るのが見える最高の夜を迎えて幸せ気分でいっぱいになりました。
中には大きなカメラと三脚を抱えた写真家らが満天の星空の撮影に挑んでいました。私もしばらく一緒に星空を眺めていましたが、10分もしないうちに首が痛くなりました。
ふと、周りを見渡すと、若いカップルらしき方々がマットに寝そべって星空を眺めている様子が目に入り、何とも言えないロマンチックな光景を見させていただきました。これだと首が痛くならず良いですね!「あぁ~幸せそう~」
私は朝が早いので、もうこの辺でお休みさせていただきます。
午前5時過ぎに外に出てみると、空は青空が広がっていました。「やったー!!」最高の気分で叫びたいほどでした。もうすでに何人ものハイカーが日の出を待って御来光の準備をしています。私も皆と一緒に5時40分頃の日の出を待つことにしました。でも、相棒はまだ夢の中か?まだ起きてきません。
立山連峰から少し北に目をやると、稜線がくっきり見える剣岳が見えました。青空をバックにこれ以上ない綺麗さです。早く朝食を済ませて、これはもう雄山を目指すしかありません。
午前6時からの朝食を済ませては、相棒と雄山山頂を目指すことに決定し、身支度をしました。早朝の爽やかな空気に包まれて、気分も絶好調です。それに、チェックアウトを済ませると、なんと!室堂ターミナルまで天狗平山荘の車で送ってくれるサービス付き!室堂ターミナルに到着は7時過ぎだったように思います。
室堂ターミナルは、1階に「立山トンネルトロリーバス」の発着駅と立山高原バスのりばがあり、2階はレストランとなっています。また、ターミナルに隣接して立山黒部アルペンルートのオフィシャルホテルに指定されている「ホテル立山」があり、室堂平に最短でアクセスできるようです。
まずは、重たいリュックサックをコインロッカーに入れ、ウエストバッグのみの軽装で、午前7時15分、早速、雄山へとスタートしました。
石畳の比較的緩やかな上り坂をいくつかの雪渓を渡りながら進みます。途中、何度か休憩しながら、どうにか「一の越」まで登ることができました。
一の越からは様相が一変し、急な岩肌を登っていかなければなりません。夏休み中とあって、富山市からは大勢の小学生が先生同伴で登っていきます。我々もこの小学生に負けまいと必死で登りました。途中、何度か息が切れそうになり、リタイヤ寸前に陥りましたが、相棒の励ましを得ながら、ゆっくりと、一歩、また一歩と足を運んだのでした。
何分か登ったところで、やっと山頂に建てられている神社の社務所が見えました。ここまでくればあと少しです。最後の力を振り絞って、また一歩ずつ登ります。一歩、また一歩と重ねては、どうにか山頂まで辿り着くことができました。
やっとの思いで山頂まで登ったのに???霧(雲?)がどんどん立ち込めて、周辺の山々はおろか周りすら見えなくなりました。これでは、私としては、何のためにしんどい思いまでして登ってきたのか分かりません。山頂からの展望だけを励みに頑張って登ってきたのに、😫これではしんどい思いをした甲斐がないじゃないですか!!
途中では、あれほど綺麗に晴れていたのに、山の天気の変化がこんなに激しいとは知りませんでした。夏山登山でも遭難するのが解りました。山頂でしばらく霧の晴れるのを待ちましたが、この状態では、いつまで待っていても晴れそうにないと判断し、45分ほど過ごしては下山しました。
本当の最高地点(標高3,003m)は、この先の岩峰の先端だが、この展望の無い状況で「雄山神社峰本社」に登拝料500円を払ってまで登る気にはなりませんでした。
下山するといっても、この岩肌です。そう簡単に下るわけにはいきません。下りも一歩ずつ、また一歩と歩を進めるよりほかありません。少し下って行くうちに南方から雲が晴れ「浄土山南峰」の稜線がはっきり見えるようになりました。あまりの綺麗さにしばしの感動!その姿をカメラに収めることができました。これでどうにか登ってきた甲斐がありました。
登ってくる人と道を譲り合いながら下っていくと、真下には「一の越」の休憩所、右手には「みくりが池」がはっきり見えました。これが雲ひとつない青空だったらどんなに綺麗だろう。そんなことを想像しながら、また1枚カメラに収めるのでした。
写真撮影中に、高齢者の登っていく勇ましい姿がありました。「すごいですねぇ!どちらから来られたのですか?」と声をかけてみると、なんと和歌山から…それも同行の相棒の出身地と同じとは…。これを奇遇というのですね。その方曰く、もう何度かここを訪れているとか。75歳で、去年、心臓の手術を3度行い、娘さんと一緒に試しに登ってきたとか...。驚きました。
そして、我々もやっと「一の越」まで下ってくることができました。よくぞまぁこんな急な岩肌を登ってきたものです。振り返って自分のパワーにも感動しました。この感動が、また次の感動を求めてしまうのでしょうか。今は、とにかくうれしいばかりです。
一の越休憩所でしばらく休憩したのち、再び石畳の来た道を下って行きました。途中、登ってくるときには気づかなかった高山植物が、いたるところに咲いていました。
持ち帰ることはできませんから、カメラに収めて帰りました。調べてみると「シナノキンバイ」ということが解りました。北海道から中部地方以北の高山帯に生える高山植物だそうです。
そして、また雪渓を渡り石畳を歩くこと40分、やっと室堂ターミナルが目の前に見えてきました。ここで急に空腹感を感じたのですが、下っているときは疲れで気づかなかったのか?時計を見ると、正午前になっていました。そりゃお腹が空くはずですよね!早朝7時15分に出発してから、すでに5時間が経過しています。
😫つ・か・れ・ま・し・た ~ !
室堂ターミナル到着が午後12時15分でした。出発時は少なかったのに、今は人で溢れています。雄山山頂まで往復5時間を歩き通して、やっと辿り着いた室堂ターミナルです。😂早く生ビールが飲みたい!
取り急ぎコインロッカーからリュックサックを取り出しては、2階のレストランへと向かってみると、なんと何組もの団体の列が並んでいました。この状態では、いつまで待てばいいんだろう?って感じでした。すると、入口の方からウェイターらしき人が「一般の方は、こちらへどうぞーっ!」と呼びかけていました。どうやら、団体とは別に入店できそう…っていうか、できました。よかったーっ!
ということで、日本一高所のレストランでのポークカツ定食と生ビールは、また格別の味でした。ここは「標高も味も値段も、全てが最高!」のレストランです。
昼食を満喫したところで、移動する時間が来てしまいました。次は、この室堂ターミナルから「立山トンネルトロリーバス」に乗って「大観峰」へと向かうのですが、バス乗り場に行くと、そこには長蛇の列ができていました。
この状態では、計画どおりに今夜宿泊予定のホテルに着くことができるのか?ふと不安がよぎります。列の後ろに並んでいると、番号が書かれた乗車整理券が配られました。これは、次の「大観峰」から乗る「立山ロープウェイ」の整理券でもあるのです。
待つことおよそ30分。やっと、我々の乗車できる順番が来ました。一度に4~5台のトロリーバスに分乗し、立山を貫通する長い一車線のトンネルを一気にくぐり抜けるのです。でも、関電だから燃料費(電気代?)はタダ?ですよね。
トロリーバスは、およそ10分で次の「大観峰駅」へと到着しました。大観峰は下の黒部平駅と「立山ロープウェイ」で結ばれた駅舎ではありますが、屋上展望台からの後立山や黒部湖の眺望は、登ってくるロープウェイとともに眺めていると、時間の経過を忘れてしまいます。
しかし、展望台からの眺望をゆっくり眺めている時間は限られています。駅舎内からのアナウンスに耳を傾けていなければなりません。室堂ターミナルで「立山トンネルトロリーバス」に乗車の際に配布された乗車整理券の番号を呼ばれたら、次の「立山ロープウェイ」の乗り場に溢れる長蛇の列に並んでおく必要があるからです。
20分も経たないうちに乗車整理券の番号を呼んでくれました。その後、長蛇の列に並んで、さらに20分、やっと「立山ロープウェイ」に乗ることができました。このロープウェイには途中に支柱が1本もなく(ワンスパン方式)、この方式では日本最長のロープウェイだそうです。
定員80人のゴンドラは満員状態で、後立山連峰や黒部湖の壮大な風景を眺める余裕もなく、あっという間に「黒部平駅」に到着しました。黒部平では、駅舎の外に出るゆとりなどありません。人波の流れに任せるように次の「黒部ケーブルカー」のりばへと進んで行きます。
「黒部ケーブルカー」は、自然景観保護と雪害防止のため、全線地下を走る日本で唯一のケーブルカーで、最大勾配31度もあるそうです。トンネルの中を下ることおよそ5分、ここでもあっという間に「黒部湖駅」へと到着です。
室堂ターミナルを出発し、立山トンネルトロリーバス、立山ロープウェイ、黒部ケーブルカーといろんな乗り物を乗り継いで、黒部ダムへの到着は午後2時過ぎでした。
黒部ダムの巨大さは、写真で見るだけでは分かりません。現地を訪れてこそ、その迫力に圧倒されます。早速、リュックサックをコインロッカーに入れて新展望広場へと向かいました。ここからのダムの観光放流は音とともに大迫力です。ただし、ここでは室堂ほどの涼しさは感じられません。
およそ1,000m(黒部ダムの標高は1,455m)も下ってきたので、気温差は歴然、かなり暑く感じます。そのためか、この日はレストハウスのソフトクリームがよく売れていました。
黒部ダムの巨大さとその迫力に圧倒されて、時間の過ぎるのを忘れてしまいました。しかし、すでに時間は午後3時前、午前中の雄山登山の疲労もあってか、早く温泉に入りたい気分にもなりました。そこで、早い目に大町温泉郷へと向かうことにしました。
ここからは「関電トロリーバス」に乗って扇沢駅へ行き、さらに路線バスに乗り継いで、今夜の宿泊先である大町温泉郷「ホテルからまつ荘」へと向かいます。
関電トロリーバスは、黒部ダム駅と扇沢駅の全区間、関電トンネル内を走ります。このトンネルは黒部ダム建設時に資材搬送用トンネルとして掘削されたのです。富山・長野県境には、このトンネル掘削を難工事の末突破した破砕帯があります。また、この破砕帯の突破工事は、当時、世紀の難工事と言われた黒部ダム建設の苦闘を描いた映画「黒部の太陽(故石原裕次郎、故三船敏郎主演)」のクライマックスシーンでもあります。
6.1kmの長いトンネルを排気ガスを出さない関電トロリーバスにより、16分で扇沢駅へと到着です。
続いて路線バスに乗り継いで「大町温泉郷」まで行くのですが、なんと待っていたのは大型観光バス!?往路で美女平から乗った「立山高原バス」よりもさらに豪華なバスで、ちょうど発車の時刻でした。「ええっ???これが路線バス!?」戸惑いと、あまりにもスムーズな乗り継ぎに写真を撮る間もありません。
バスはおよそ15分で大町温泉郷へと到着です。時刻は午後4時前でした。大町温泉郷の標高は750mで扇沢の標高は1,433mです。バスは標高差683mのおよそ10kmの道のりを約15分で下って来たことになります。
着いた途端に感じたことは、とにかく暑いということです。バス停から歩いておよそ10分足らずで宿泊予約をしている「 ホテルからまつ荘」に着きましたが、全身汗だくでした。いずれにしても、今年の夏は全国的に猛暑ということでしょう。
大町温泉郷は静かな町で、とても温泉街といった感じはありません。早速、チェックインを済ませて温泉で汗を流し、今日一日の疲れを癒しました。部屋に戻ると、窓の外は土砂降りの雨!?早いチェックインにして、雨に合わずに済んで良かったです。
食事は、このホテル特有の料理などはなく、一般的な並のホテル料理といったところでしょう。強いて取り上げれば「揚げたての天ぷら」が美味しかったですね。気持ちの良い露天風呂で、ゆっくりと温泉を浴び、美味しい料理で満腹になれば、あとは寝るだけです。ふとんに横たわっているだけで、勝手に睡魔が襲ってきました。
午前5時起床。早速、朝風呂です。露天風呂に入って空を見上げると、今日も爽やかな青空が広がりそうでした。なんといっても日の出前の露天風呂は最高ですね!旅行に来たときにしか味わうことのできない私の最高の癒しの時間です。ホント!最高!
最高の癒しの時間は瞬間に過ぎていきます。午前7時の朝食を済ませては、チェックアウトの準備にかかりました。そして、午前9時10分発のバスに乗ることにしてチェックアウトを済ませると、バス停までホテルの車で他の1組の方と一緒に送ってくれたのです。これで朝から汗をかかずに済みました。
9時10分発の路線バスのはずですが、大町温泉郷のバス停には、観光バスと間違えそうなあの路線バスが…???なんと!時刻表よりも10分も早く9時に到着しました。ここで10分間の時間調整をするのかと思いきや、なんのなんの…そのまますぐにスタート!?発車してしまいました!
時刻表では、9:10の前は8:10で、後は9:40となっています。本数の少ないバスなのに、こんな有って無いも同然の時刻表で、北アルプス交通さん!大丈夫なのですか?これでは時刻表の15分前までにバス停に着いておかないと、乗り遅れてしまうじゃあ~りませんかぁ~!?
そんなことを思いながら、豪華な路線バスはおよそ20分で「JR信濃大町駅」に到着しました。そして、まるで9:38発の松本行きに間に合うように大町温泉郷を時刻表を無視してまで早く発車してくれたかのようでした。この本当にスムーズな乗り継ぎで、松本駅に到着は10:37です。
松本駅からは「JR特急ワイドビューしなの8号」で名古屋駅へとおよそ2時間です。名古屋駅到着予定時刻は13:01とのことだったので、昼食は車内販売の弁当で済ませることにして、指定席を取ることなく、ホームの自由席の車両停止位置で待ちました。停車寸前に空席の多いことを確認!ホッと胸を撫で下ろしました。
自由席の空席が多くてよかったのですが、孫らしき2人の男の子(幼児)を連れた女性が前後4人掛け状態にした座席に陣取って、喧しく騒ぎまくる2人の幼児を叱ることもせず、停車駅毎に埋まる座席でこの女性ら3人が座る前後4人掛けに1座席残るのみとなりました。次の駅で乗車してきた男性が、やむを得ず残りの空席に座ったものの、騒がしいのをじっと我慢している様子が分かりました。
途中でどうにか別の席に移動することができ、難を逃れることができたのですが、なんというしつけ方??かわいいばかりの孫が相手だから、おばあちゃんに、ちゃんとしつけろというのは無理な注文かもしれないが、まぁ…😣騒がしいのなんの!
時間も、とっくに正午を過ぎているというのに、車内販売がやって来ません。30分ほど待ってやっと来たのですが、残り2個の弁当が、先に隣の座席の男女(夫婦?)2人に買われてしまいましたがなぁ~~!!😢
名古屋駅まで空腹感と幼児の騒がしさのWパンチを受けながら「JR特急ワイドビューしなの8号」は13:01、予定どおり名古屋駅に到着しました。先に新幹線の指定券を確保しておいて、すぐにレストラン街へと向かいましたが、改札で「立山黒部アルペンきっぷ」を見せるも、このきっぷでは下車できないとのこと。もう…最悪!
2人目の駅員に訊いても同じ回答しかもらえないことから、止むなく駅構内の小さな売店で弁当を買って、待合所で夏の高校野球を観戦しながら食べました。それも、ちょうど智弁和歌山VS成田(千葉)の初戦でした。少し熱が入ったので、弁当の味が分からなかったような…。
しかし、それにしても、なぜ名古屋駅構内から一歩も出られないのかが、理解できません。名古屋駅を下車して手持ちのきっぷを使わずに、わざわざ別のきっぷを購入して、別ルートで帰る恐れがあるとでもいうのでしょうか?もし、それでもJRに損はないはずです。手持ちのきっぷは、すでに大阪市内までの料金を支払い済みなのですから…。
💢それとも、昼食もJR内で無理やり食べさせて儲けようという考えなのか❓
高校野球がいいところですが、新幹線に乗車する時間がやってきました。そして、ホームに入ってくる列車を見ては、相棒が「のぞみ取らなあかん!」と言っています。長年、新幹線を利用したことのない私は、みどりの窓口で指定券を注文したときに「14時過ぎならどれでもいいです。」と、列車の指定をしなかったため「ひかり471号」を取っていたのでした。
あぁ~~空腹で頭が回転していなかったに違いありません。どうせならN700系の「のぞみ」に乗りたかったのになぁ~~。😥
「ひかり」の場合は、新大阪までに岐阜羽島、米原、京都と「のぞみ」よりも2駅多く停車し、その間に数台の「のぞみ」に追い越されていきます。あぁ~なんと情けない。😅笑っていないと仕方ないですね。
新大阪に到着後、相棒が、今度は「はるか」に乗って帰ろうと言うことで、ちょうどホームに入ってきた「はるか」に乗りました。ところが、乗ったと同時に車内放送が流れ、「この列車は日根野には停まりませんので、ご注意ください!」と??…発車する前に急いでホームに出たのでよかったが…。
そして、仕方なく快速で帰ろうと階段を登り始めた直後、発車時刻を表示する電光板に「スーパーくろしお」の文字があるのに気づいた相棒が、すぐに引き返すように促します。
なんと!ちょうどそのとき新大阪発の「スーパーくろしお」がやって来たのです。これなら最高だ!これで、もうストレスなく帰れるぞ!
自宅への到着時刻は午後5時30分頃で、予定より1時間30分程度早く帰宅できました。
相棒と2人で行った「立山黒部アルペンルート」の旅。楽しさいっぱいだった3日間があっという間に過ぎました。計画どおりにいかなくて悔しい思いをしたこともありましたが、どんなことも時間が経てば全てが良き思い出。
3日間とも好天に恵まれたことが何よりで、総合的には五つ星の最高得点の旅だったと言えるでしょう。
さて!次はどこに行く(登る)?














