二上山2009
今回もまた「思い立ったが吉日」であった。前日のことに、3連休の初日は天気が良さそうだ!明日またハイキングにでも行こうか?妻に話すと、「行きたい!どこ行く!?」との返事。私は、以前から近くで行ってみたい山歩きハイキングとして「二上山」を考えていたので、そのことを話すと、妻から二つ返事で「行こ!行こ!」と、一発で決まりです。
2009年11月21日(土) 晴れ
そうと決まれば、日帰りはもちろん早朝出発です。JR駅をAM7:07発の快速に乗って「電車 & ウォーク」の始まりです。電車は空いていて、うまく座ることができました。土曜日の早朝はこんなものなのかもしれませんが…。
天王寺駅から出てすぐの近鉄南大阪線で「大阪阿部野橋駅」から「二上山駅」までは34分の乗車です。この日は、暖かく気持ちの良い朝で、山歩きには暑いくらいです。二上山駅下車すぐの、駅前のスーパーで「巻き寿司(妻は、おにぎり)& お茶」を買い込んで、「さぁ!出発!」です。
二上山駅すぐ横の踏切を越えて、住宅内へと入っていくと案内板が設置されています。案内板を頼りに進んでいかないと、少し分かり難いので、注意が必要です。この辺りは昔ながらの古い日本家屋が多く、大きな門構えの住宅が立ち並んでいます。
そんな古民家の通りを抜けていくと、国道165号線を跨ぐように橋が架けられています。この橋を渡ればすぐに「二上山登山口」が見えてきます。
住宅街の通りを抜けて登山口まで来れば、もう道は一本道で迷うことはないでしょう。ここまでは、案内板が少なくてちょっと迷いましたが…。そのとき、ちょうど同じように二上山へ登ろうとしていた男性(60才位)に出遭い、道案内をしてくれたので助かりました。
さぁ!ここからは山道のハイキングコースとなっています。緩やかな登坂をゆっくりと登っていきます。11月も半ばを過ぎて寒さを感じる季節なのに、この日は暖かくなり、朝夕と日中の気温差が激しくて困ります。
しばらく登ってゆくと、道沿いの左側に池が見てきます。深いエメラルド色に輝く水面は、なぜか神秘的でした。池の名前は分かりませんが、ちょっと知りたい気もします。
さらに登っていくと、全身が汗まみれとなってきたので、途中でシャツ1枚になりました。それでも暑いくらいです。途中、道の左側が沢になっていて、谷川の流れる音が耳に心地よく聞こえます。
しばらく進むと、雄岳への近道との分岐点に差し掛かり、ここで、先ほど私たちを追い越していかれた男性に遭いました。彼は、何かを調査している様子で、案内板をビデオカメラ(デジカメではない!)で撮影しています。
私たちとは反対の近道と書かれている方向へと登っていかれたのか、途中で休憩していても、以後出遭うことがありませんでした。
そして、ここからは急な丸太階段となっています。どこまで続くか分からないため、体力を温存しながらゆっくりと登って行きました。途中で汗が吹き出てきます。汗かきの私は、肌着の着替えを忘れてきたので、できるだけ発汗を少なくするため、さらにもう1枚脱ぎました。もうこれ以上脱げません。
急な丸太階段は、比較的短くて良かった。これ以上続くと、汗が引かなくなってしまいます。タオルも忘れたので、拭くことすらできません。風邪を引いても困るので、できる限りゆっくりと汗をかかないように登らなければ…。
ちょうど登り終わったところに休憩用の長椅子が設置されていて、本当に助かりました。しばらく小休止をして、暑さで体力が奪われるのを防ぎます。ここは、大阪平野が望める結構な眺望で、ゆっくり休むことができました。
ここからは少し尾根伝いに歩いて行きます。案内板には「雄岳六合目」と表示されており、まだ先がずいぶん長いように感じました。雄岳は、標高がわずか517mの山ですが、登ってくると、まったくそんな感覚はありません。
尾根伝いに歩く登山道は、大好きです!鼻歌交じりに歩いて行けるので、そこは坂道のないハイキングコースです。所々の木の隙間から垣間見える下界の風景がきれいでしたが、デジカメでの撮影では、近くにある木に焦点が移り、うまく写せませんでした。
そんな鼻歌交じりでいつまでも行けるはずはありません。尾根道を5分も進んでいくうちに、また次の丸太階段が迫ってきました。見かけはなだらかなようですが、やはり階段は階段です。今日はもう汗をかけません。汗をかかないように登るのも難しいものですね。
さらに進んでいくうちに、丸太階段の傾斜がどんどんきつくなり、小休止を重ねていかないと汗が吹き出てきちゃいます。何だかこの先も階段が続いていそうな気配です。それが丸当たり!なんと!続いてやってきたのが鉄の階段です。どうやってここまで運んだのか!?
それも見てのとおり非常に急傾斜です。ほんとに、どうやってここまで運んだのでしょう?びっくりです。鉄の階段を設置してまで、ここを通らなければ進めない理由があるのでしょうか。
そして、最後には丸太階段から石積階段へと変化していきながら、やっと、もう少しで「雄岳山頂」というところまで登ってくることができました。もう階段は終わりか?
階段を登り終えて平坦な山道を進んでいくと、道沿いの木に貼り紙が貼ってあります。美化協力金ということで、一人200円が必要だとか…。山歩きの方々のマナー向上により、こんなお金が不必要になればいいのにね!
そんなことを思いながら進んでいくと、あれーッ??まだ??またまた丸太階段の出現です。いつまで階段?たったの517mの山だとタカをくくってきたのが間違いだった。もう頂上だと思いきや、この階段を見たとたんに疲れが噴出してきました。
やっとの思いで登りきると、やっと、頂上か?神社らしき建物が見えてきました。よーし!やっと山頂だ!最後の力を振り絞って、雄岳山頂の三角点を目指してがんばりました。
そして、やっと二上山「雄岳山頂」に立つことができました。到着時刻は午前10時45分で、二上山駅を出発してから1時間30分かかりました。低い山だと見くびったのが誤りです。肌着の着替えとタオルは必需品でした。
どんなに低い山でも、山は山です。登るときは、発汗を想定して薄着で登り、汗をかけば山頂で着替えるのが良いと思います。「愛宕山」での体験から分かっていたのに…。大失敗!
山頂では「美化協力金」として一人200円を徴収されます。寒い中、若いお兄さんが一人で徴収員として、小さいテーブルと椅子に腰掛けては、震えながら徴収していました。このグリーンの券が「美化保存協力券」です。
マナーの悪い登山者が多いのには困りますよね!山頂で食べた弁当などのゴミは、持ち帰るのが当然だと思います。まして、山頂神社の社務所などを荒らすとは言語道断!これでは「美化協力金200円」の徴収は止むを得ない措置だと思いますが、まぁ…困ったことですね!
さて、山頂広場で記念撮影をしては、次は「雌岳」を目指します。雌岳の標高は474.2mと雄岳より42.8m低いので、もちろん雄岳山頂からは下っていくことになり、木製階段が多数設置された山道を一気に下っていきます。
およそ10分で雌岳の下にある売店が見えてきます。設置されている木製階段は急傾斜なので、我々のように雄岳から雌岳の方に下ってくるのが楽だと思います。雌岳から雄岳に向かう登山者もいましたが、かなりたいへんそうでした。
やれやれ!これでひとまず「雄岳」登頂に成功です。売店では妻の好物である「草もち」や「ぜんざい」が販売されています。もちろん迷わず買い込んでいました。もうすぐ昼食時間だというのに…そんなことお構いなしです。
ここからの眺めを見ながら、時間は午前11時30分と昼食にはまだ少し早かったのですが、二上山駅前スーパーで買ってきた「巻き寿司」でお昼にしました。朝食が早かったのと山登りでお腹が空いていたので、ここで昼食にして正解です。
昼食中は動かないので、少し寒くなってきました。身体を温める意味からも、30分ほどの昼食休憩で次の雌岳を目指しました。丸太階段は途中からいくつかに分かれていて、中段から左に回り休憩所に立ち寄って山頂に向かいました。
そして、山頂に登って雄岳との違いにびっくりです。古びた神社しかなかった雄岳に比べて、雌岳はまるで山頂公園です。大きな石製の日時計と三角点があり、ベンチもたくさん設置されていて昼食には最高の場所でした。
雌岳山頂からは西方向の眺望が素晴らしく、富田林市にあるPLの「大平和祈念塔」がはっきり見えました。また、北西方向には阪神高速道路群が帯状に連なっているのが分かります。(目の前の立木が邪魔?)もっとスッキリと晴れていれば大阪湾が見えたのかもしれません。
山登りの楽しみは、この眺望の素晴らしさにあることくらい誰もが思うことだと思いますが、私たちはこれだけではありません。山歩きに疲れた後で、消費したエネルギーを補うことがもっともっと楽しみなのです。🤣
そのためには、もう下山しなくてはなりません。がんばって「当麻寺駅」を目指すことにしました。地図では、当麻寺駅は「岩屋峠」を越えて行かねばならないのですが、ちょうど岩屋峠方面への道標があったので、助かりました。
道は車が通れるようにコンクリート舗装されており、雌岳の下の売店への配送用通路になっているのが分かります。ところが、ハイカー等にとっては、急勾配の舗装道路の上り下りは非常に疲れます。そんなことを思いながら、ここが岩屋峠方面への分岐点であることにすら気づかずに、どんどん下って行ってしまいました。そして、ここが分岐点であることに気づいたのは、すでに700mも下ってしまった後でした。最悪!!
あちゃーッ!しまったぁー!!妻にこのことを話して「岩屋峠」への分岐点まで引き返そうか聞いてみると、今来た道を700mも登って戻るのは「もういや!」の一言で一蹴されてしまいました。でも、このままでは駅は遠く、4.3kmも先の「上ノ太子駅」まで下って行かなければなりません。
どうにか国道166号線を歩いて道の駅「近つ飛鳥の里太子」までやってきました。ここまで歩いて、近鉄線「上ノ太子駅」への道が分からなくなってしまいました。道の駅で尋ねてみると、親切に教えてくれたので、感謝の気持ちで一杯になりました。本当に有難かったです。
教えてくれた道は「旧竹ノ内街道(竹内街道)」で、通りには古い家並みが残っていて楽しく歩くことができました。まるで時代がタイムスリップしたかのような古い日本家屋の住宅は、幾家族も住めるような大きな家ばかりです。中には文化財として保存されている大道旧山本家住宅もありました。
ここまで結構な距離を歩いてきたにもかかわらず、このような楽しい通りを歩いていくことで、ほとんど疲れが感じないのが不思議なくらいです。どんなことでもそうですが、楽しい気分ですることは疲労感が少ないものですね。
雌岳の下の辺りから歩き始めて既に1時間以上経過していますが、「竹内街道」は、まだまだ続きます。古い家並みの通りにも最近の新築家屋が目立ち始めると、町の様子から徐々に「上ノ太子駅」の近くまで来たような気がしてきました。
ところが、駅方面への道と思っていたのが、どこで間違えたのか団地の袋小路に入ってしまいました。尋ねようにも出会う人がなくて困っていると、ちょうどカブで通りかかった奥さんがいたので、無理やり停車させて尋ねました。右も左も分からずに右往左往していると疲れてしまいます。やっと出会った助け人なので、失礼を承知の上で止まってもらったのでした。
その奥さんは、非常に親切なお方で、「上ノ太子駅」への道順を懇切丁寧に教えてくださいました。本当に感謝、感謝です。
m(_ _)m
教えていただいたお陰で、どうにか「上ノ太子駅」が分かりました。ここまでおよそ20分かかったので、「岩屋峠」への分岐点から歩き始めて1時間30分かかったことになります。途中で道を間違えたので、やはり少し疲れました。
もうここまで来れば駅はすぐそこでしょう。歩いて歩いて、尋ねて歩いて、やっとたどり着くことができた「上ノ太子駅」です。案内板を頼りに進んでいくと、小さな駅舎が見えてきました。やっと、やっとの到着です。
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電車を待つことおよそ20分、「大阪阿部野橋駅」に着いたのが午後3時過ぎでした。まだまだ夕食の時間には早いのですが、二人とも歩き疲れてお腹が空いていたので、お好み焼きでも食べることにしました。
そこで思い出したのが、昨年、山歩きクラブで「金剛山」に行った帰りに寄ったことのあるお好み焼き「ぼてぢゅう」でした。美味しかったので、早速、行ってみました。そして注文したのが「広島焼きとサラダ」に「生ビールと枝豆」。これは最高に旨かった!
JR線に乗って自宅に到着したのが午後6時頃でした。3連休の初日を「思い立ったが吉日」で、夫婦で出かけた「二上山」への日帰り山歩き。ルートを間違えてガイドブックのとおりには行けなかったが、その分「竹内街道」を歩くことができて、一度に二箇所の日帰り旅をこなし、良かったことにします。でも、少し歩き過ぎたかな?










