御嶽山2006

【もくじ】
10/13>和歌山~新平湯温泉
10/14>新平湯温泉~野麦峠~開田高原~下呂温泉
10/15>下呂温泉~恵那峡~和歌山

 今年のクラブツーリングは、月例ツーリングでの天候不順と日程不調が重なって、9月の月例ツーリングに一度だけの参加に終わり、今回の秋季2泊ツーリングは久々のクラブツーリングとあって、みんなで楽しみにしていました。また、今年はクラブの20周年と記念すべき年でもあり、全員参加を期待していたところでした。しかし、結果は会長自らの仕事による日程不調で、思わぬ事態となりました。

ALBUM

(2006年10月13日~15日)


2006年10月13日(金)
 会長の出席が叶うようにと日程の最終調整を試みてはみましたが、変更は他のメンバーへも影響し、会長の計らいから当初の予定どおりとすることになり、会長欠席の20周年記念秋季2泊ツーリングとなりました。

 会長には申し訳ありませんが、天候は申し分のない秋晴れが続く予報で、これ以上ない最高のツーリング日和に恵まれそうです。行く前からワクワク気分で胸の高鳴りさえ覚えます。

 当日の参加決定者は、隼のD氏、VTRのN氏、R1のO氏、DUCAのY氏、1日遅れで参加されるTLのSH氏、それにCBRの私と合計6名です。

 今回のツーリングは御嶽山を周遊するコースで、行きは高速道路を利用して飛騨清見ICまで、そこから一般国道158号線を通って「新平湯温泉」にて1泊します。

 2日目は、乗鞍スーパー林道を利用し、野麦峠経由で「開田高原」へ、そこで一日遅れて参加のSH氏と合流し、国道19号・257号線経由で下呂温泉にて2泊目の夜を過ごします。

 3日目は再び国道257号線経由で中津川ICから高速道路を利用して帰路に着く予定です。

 そして、待ちに待った当日は、秋の爽やかな空気に晴れ渡る澄んだ青空!絶好の天気に恵まれました。このままで今日からの3日間を過ごせるように祈りつつ、午前7時待ち合わせの岸和田SAへと、自宅を午前6時15分に出発しました。

 岸和田SAへ到着時は、既にD氏、N氏、O氏の3名が先着で、その後すぐY氏も着きました。気持ちの良い秋晴れに恵まれて、みんなの顔もウキウキしているのが分かります。

 午前7時30分、気分も晴れやかに予定どおり、さぁ!出発です!まずは、いつものように吹田JCTまで走ります。松原辺りから車の渋滞にはまってしまい、徐行運転を余儀なくされましたが、どうにか問題なく吹田JCTへと到着です。

どうにか問題なく吹田JCTへと到着です。

 ここでしばらく小休止です。少し渋滞に遭いましたが、ツーリング日和とあって、とても気持ちの良い走りが楽しめそうです。次は、燃料補給も兼ねて「多賀SA」まで走る予定です。

 名神高速道路は、京都手前で少しだけ渋滞がありましたが、特別に酷い渋滞箇所もなく、予定の多賀SAまでスムーズな走りを楽しめました。到着は午前9時20分頃でした。

 トイレ休憩を済ませて燃料を補給し、次の休憩予定箇所の東海北陸自動車道は「長良川SA」まで走ります。距離にして83.2kmですから、1時間ほどの走行時間で疲れ知らずのちょうど良い休憩箇所だと思います。

 澄んだ青空と、気温も湿度もとても気持ちの良い最高のツーリング日和に恵まれて、父島付近を通過するという台風の影響を受けることもなく、本当にこんな走りは2年前の「大山ツーリング」以来でしょうか。気持ちの良い高速ツーリングは、何のストレスもなく、あっと言う間に「長良川SA」への到着です。

 さぁ!気持ち良さをそのままに、次は昼食休憩です。「飛騨清見IC」まで走り、高速を下りてすぐの所に「道の駅」があるという。これはVTRのN氏の提案です。「長良川SA」から距離にして87.2kmです。現在時間は午前10時40分だから、ちょうどお昼に着きそうです。

 東海北陸自動車道は、道も空いていて非常に快適な走行が楽しめます。気持ちの良い走りを楽しんでいる最中に、前を走るDUCAのY氏がまともに何かを踏みました。

 おっと!ペットボトルが中身を吹き出しながら滑るように転がっていきます。誰だろう?!中身の入ったままのペットボトルを捨てるなんて…!!と思いながら走行しているうちに、高速道路も飛騨清見ICの出口に指しかかり、一般道へと下りた向かいの昼食休憩に予定している「道の駅」へと到着です。

 そこは建設中の「中部縦貫自動車道」の高山西ICを下りてすぐの国道158号線沿いにある「ななもり清見」と言う名の「道の駅」でした。到着はちょうどお昼の12時で、予定どおりの順調な走りです。

早速「昼食休憩」としました。

 早速「昼食休憩」としましたが、お昼にあまりご馳走を食べちゃうと、夜のホテルのご馳走が食べられなくなってしまうので、私は「ざるそば」で済ませておきました。他のみんなは、カレー等の結構重たいメニューを選んでいたみたいです。

 ゆっくりと昼食休憩を済ませては、さぁ!出発という時に、???パンク?偶然にもN氏が自分のVTRの後輪に何かが光っているのを見つけたようです。よく見ると5mm位の「ネジ釘」がしっかりと刺さっているのが分かります。

 おっと!!初日からのハプニング!?大丈夫かなぁ…?でも、それがしっかり現実となってしまいました。

 他のみんなのバイクも心配なので、パンクしていないか確認してからの出発となりました。VTRだけのパンクと分かり、一番近いGSに立ち寄って修理することにしましたが…近くにあればいいのですが。

 案ずることもなく、「道の駅」を出てすぐの所にGSがありました。早速修理を依頼し、ついでに燃料の補給も済ませることに…。修理は簡単に終わったのですが、代金を聞いてびっくりです。な、なんと2,000円!?みんなで唖然としてしまいました。

VTRだけのパンクと分かり、一番近いGSに立ち寄って修理することにしました

 でも、スピーディな修理でロスタイムも少なく済み、みんな一安心です。落ち着きを取り戻したところで、今夜の宿に予定している平湯温泉に向かって、さぁ!再出発!

 パンク修理で立ち寄ったGSのお兄ちゃんに高山市街の抜け道を聞き、スムーズに国道158号線へと戻ることができました。高度が上がっているにもかかわらず、午後の天気も安定し爽やかな秋晴れが続いています。所々に紅葉も見られ、爽快なツーリング気分にみんな感激です。

 そんな爽快さで、あっと言う間に奥飛騨温泉郷の平湯温泉に到着しました。予定どおりの到着で、平湯観光にと北アルプス展望園地まで足を運んだのですが、あいにく北アルプスには雲がかかり、あの写真で見るような雄大な眺めが望めません。残念!

 雲がかかっていなければ、それはもう雄大な北アルプスの山々が手に取るように目の前に聳え立って見えることでしょう。雲ひとつない日にもう一度訪れてみたい記憶に残る場所でした。

目の前の深い外ヶ谷に架かる「北アルプス大橋」

 目の前の深い外ヶ谷に架かる「北アルプス大橋」を渡っては、記念写真をカメラに収め、思い出のひとコマにしておきました。

 比較的早く着いたので、時間もまだ3時過ぎ。ホテルのチェックインにもまだ少し早いので、その前にVTRのN氏がオススメの「足湯」に浸かりに行きました。

 足を湯に浸けるだけでこんなに気持ちが良いなんて、本当に不思議です。雲ひとつない晴れた日に、雄大な北アルプスを眺めながら「足湯」に浸かれば時間の経つのも忘れてしまうことでしょう。おおーッ!!最高!

雄大な北アルプスを眺めながら「足湯」に浸かる。

 「足湯」で旅の疲れを癒しては、そろそろ今夜の宿泊場所へと向かう時間となりました。予約旅館の名前は「ホテル寿」です。来た道の国道471号線沿いにありました。

 バイクは、玄関先の広い軒下に停めさせてもらえて安心です。チェックイン後は部屋割りをして(ジャンケンで決めて私とO氏が1室で、他のD氏、N氏、Y氏の3人が別の1室となりました。)早速大浴場へ。ゆっくりと湯に浸かり、旅談義に花を咲かせては疲れを癒しました。露天風呂も最高に気持ちが良かったですね。この温泉が、旅心を誘う元かもしれません。

 温泉を浴びた後も夕食の時間まで少し間があったので、お土産を物色にと近くを散策に出かけました。ところがめぼしいものもなく、酒のつまみを少々買ってすぐに宿へと戻りました。

 O先生!ええ~っ!また磨くの~ッ!夕食前の腹減らしですか~ッ?!いつもまめですね~~!あまり磨きすぎると塗装が剥げちゃいますよ~ッ!!

いつもまめですね~~!あまり磨きすぎると塗装が剥げちゃいますよ~ッ!!

 さぁ!待ちに待った夕食の時間がやってきました。この宿の自慢は飛騨牛料理です。しかし、我々はワンランク下の別メニュー。でも、少しだけでも出るだろう…なぁ~んて勝手に思いながら食堂へと足を運びます。

 そして、宴会に付き物が、あの豊かな泡の出る…そうそう!おいしい生ビール!で~す!!

(^o^)/▽☆▽\(^o^) 

カンパーイッ!!ハハッ!これはもうたまらんね!!

カンパーイッ!!ハハッ!これはもうたまらんね!!

 私はこれが楽しみで…へへっ!!夜が来るのが待ち遠しくて仕方がありません。おっ!飛騨牛も出てるぞ!これでよかよか!少し食べてゆっくり飲む。今夜も「幸せだな~~!!」

 私は、これでもう旅の疲れは吹っ飛んでしまいます。あとは睡魔に襲われて深い眠りにつくだけです。ありがとう!素晴らしい人生の仲間たち!こんなに楽しい人生を送れるのも、みなさんのお陰です。

 楽しい宴会も、ほろ酔い気分で心地よくお開きです。

 部屋に戻ると、おや?!何だか肌寒いねぇ…。ヒーターの電源を入れても、元のスイッチが入っていないためか運転されません。エアコンを暖房にして運転しても、まったく温まってきません。

 このままでは寒さで寝付きにくいため、フロントに申し出ました。すると、ご主人らしい方が「そちらのお部屋は西日が入るので、まだ暖かいと思ってボイラーを運転していないもんで、分かりました!すぐ入れます。」と言ってくれました。

 そして、しばらくすると仲居さんらしきご年配の女性の方が部屋にやって来て「エアコンのリモコンが壊れているかもしれません。」と言っては、別の部屋のリモコンを持って来たのです。

 見ると形が全然違うし…「そりゃあかんやろ~?!」とO氏とふたり顔を見合わせました。そこで、仲居さんがエアコンに向けて「ピピッ!」。O氏とふたり「???」。動いた?!

 なんと!別の部屋の全く違う機種のエアコンのリモコンで、僕らの部屋のエアコンが、仲居さんの何食わぬ顔で押したスイッチのひと押しで、一発スタート?!

 その仲居さんの(ほら!直ったでしょう!と言うような)仕草がおもしろくって、仲居さんが部屋を出て行くなり笑いが止まりません。笑い過ぎて腹が痛くなり、寝つきが悪くなってしまうほどでした。

 それでも私はふとんに潜るなり、すぐに爆睡です。

 O先生!お先におやすみなさ~い!


2006年10月14日(土)
 午前5時、普段と同じ時間にお目覚めです。横でO氏は高いびき。私は、朝風呂を浴びたくて大浴場へ。最高に気持ちの良い朝を迎えることができました。

朝食は午前7時30分です。それまでロビーでテレビのニュースと新聞を見て過ごし、朝食時間を待ちました。

 さぁ!7時30分!待ちに待った朝食の時間です。私は常日頃、夕食はあまり食べずに朝食をメインにしているものだから、それが習慣になっているためか、朝がとてもお腹が空きます。

 ところが、旅先では旅館の朝食は早くても7時30分。普段は6時に食べるものだから、そのギャップから朝食時間が待ち遠しくてたまりません。

ホテル寿の朝食です。

 旅先での朝食は、普段に比べて特に美味しく感じます。なぜなのでしょう?いつも疑問に思います。美味しいから、ついつい食べ過ぎてしまいます。

 ロビーで朝のコーヒーをいただいて、8時30分のチェックアウトです。「ホテル寿」のスタッフのみなさん!お世話になりありがとうございました!

 天気は今日も快晴です!本日は、今回のツーリングのメインコースである乗鞍林道から野麦峠を越えて開田高原までの山間ツーリングを楽しみます。

 秋の爽やかな空気に包まれて、気分も絶好調! さぁ!出発です!

気分も絶好調!さぁ!出発です!

 暖機運転をさせながらバイクを出しているときに、N氏からの無線の声「O君…空気…少なないかぁ?

 O氏「うう~ん…ちょっと重たいわ~。パンクかなぁ…。

 D氏「おお~っ!?少ないわ!ちょっと見よか。」押して確認すると…やっぱりのような物が深々と刺さっています。「ホテル寿」のご主人に、近くにGSがないか尋ねると「すぐ2~300m行ったところにありますよ。」と教えてくれました。

 よかった!「ホテル寿」とお別れしては、早速GSへと向かいました。

 すぐ近くにGSがあって良かったのですが、このGSでは、バイクのパンク修理はできないと断られてしまいました。止むを得ず、コンプレッサーだけを拝借することにして、持参の用具を使っては、同行のD氏が、持ち前の器用な手付きでいとも簡単に修理完了!もちろん代金は無料です。

 これってどういう事!?

 昨日、GSでやってもらったVTRのパンク修理代金2,000円は??あれって何だったの!?メッチャもったいなかったねぇ…!!何でも、先にいくらかかるか見積もってもらってからにしないと、損することがあるってことですかねぇ…!?あぁ~~勉強になりました。

 O先生!ちゃ~んと修理できて良かったですね!0円で!ホント!良かった良かった!!

 でも、これは、あくまでも応急修理ってやつですからねぇ~ッ!元どおりに直った訳ではありませんよ~ッ!!ゆっくりボチボチ走行して、早い目に新品と交換してくださいねぇ~ッ!あッ!そうそう!これは、昨日パンクしたVTRにも言えますね。ネッ!Nさん!

 さぁ!気分を切り替えて!開田高原を目指して走りましょう!今日のお昼には、TLのSH氏も合流することになっていることですし…あまり途中休憩を入れる余裕もありません。そう思いながら「安房峠道路」の料金所までやって来ました。

 料金所での通行料(600円)の支払が、無人による自動現金払いになっていたため、まとめ払いができません。バイクの現金払いは、非常に面倒です。特に、今回のような小銭の支払いは大変です。

 そこで、先頭のN氏が気転を利かせ、バイクを降りてはみんなの支払いの面倒をみてくれました。お陰で私の前を行くみんなは、スムーズに支払いを済ませています。私もその恩恵を受けるはずではあったのですが…???

 あれれ~~ッ!??ウエストバッグから出したサイフが元どおり収まりません!うろたえているうちに、ゲートのバーが下りてしまい出られなくなりました。

ゲートのバーが下りてしまい出られなくなりました。

後ろで待つ「隼」は不意をつかれた様子

 N氏は、仕方なく再入金。すぐにバーが上がったことを良いことに、私はさっさと出てしまったものだから、後ろで待つ「隼」は不意をつかれた様子で、バーの上がっている間に私と同時には出られずに、N氏の再々入金で、1台分の通行料をふいに支払う羽目になったのです。これは申し訳のないことをしてしまいました。

 この作業のために、N氏は、下りてきたバーで頭を打たれ、あの高価なヘルメットを破損してしまったのです。直るものなら、クラブ費で修理費を負担してあげていただけないものでしょうか。

 申し訳なく反省の念を心に抱きながらも、道は、あっと言う間に長い「安房トンネル」に入ります。そして、国道158号線から「乗鞍スーパー林道」へと向かいます。

 途中「乗鞍エコーライン」へと通じる道路に入り、「乗鞍高原温泉」の交差点を左折すると、そこからが「乗鞍スーパー林道」です。ここからの「乗鞍岳」は最高ですが、今日は、あいにく雲が絡まって、はっきりくっきりは望めません。ざ~んねん!

 さぁ!ここからが「乗鞍スーパー林道」という狭い1.5車線の道路です。舗装はされているものの急なコーナーの連続で、ブラインドコーナーの向こうから来る車には常に気を配る必要があるために、バイクでは少し疲れます。

さぁ!ここからが「乗鞍スーパー林道」という狭い1.5車線の道路です。

 しかし、時間も午前10時過ぎです。乗鞍スーパー林道を抜けて野麦峠を越え、開田高原に正午までに到着するためには、ゆっくりしている時間などありません。とにかく「開田高原」までは、先を急ごう!

 野麦峠の頂上までの「展望休憩広場(みたいな所)」で小休止。車で訪れた方が、記念写真のシャッターを押してくれました。

野麦峠の頂上までの「展望休憩広場(みたいな所)」で小休止。

 そして、少し走ると野麦峠の頂上です。ここには、ノンフィクション映画「ああ野麦峠」で有名な「お助け小屋」や「野麦峠の館」があります。ここでは、糸ひき女工たちが、年の暮れに郷里の親に会いたい一心で、雪の降り積もる険しいこの野麦峠を越えようとして力尽き、無念にも会うことも出来ずに死んでいったのです。

 当時の大変な時代を思うと、今はなんて幸せなんだろう!そう思わずにいられません。万感の思いを胸に野麦峠をあとにして、しばらく進むと国道361号線へと突き当たります。

 ここまでくれば「開田高原」はもうすぐです。国道361号線を南下しては、少し入るとN氏オススメの「木曽馬の里」へと到着です。

 でも、この辺りで待ち合わせ予定のTLのSH氏は、まだ到着は無理な様子。時間もちょうどお昼過ぎ。みんなお腹がペコペコです。お先に失礼して、早速、昼食休憩にと目の前にある「おみやげお食事センター」に入りました。

 お目当ては、もちろんN氏オススメの「手打ち信州そば」をご賞味させていただきます。「一本木亭」と言う名のそば屋で、周りの人の注文にてテーブルに盛られた「そば」は、みな大盛!(*_*) 見るだけで喉が鳴ってきます。

 おいしそう~ッ!!

 私は「うな丼セット(しまった…!写真を撮るの忘れた!)」を注文しました。最高に「う・ま・か・っ・た・!・!」

 最高の「そば」を味わって、私は大満足!

 ここで先に進めば、SH氏との合流が難しくなるとのことから、待っている時間潰しではありませんが、みんなで記念撮影です。

 雲がなければ、御嶽山が「木曽馬の里」のHPの写真のようにきれいに見えるはずですが、またしても残念!!逆光を避けて、見えない御嶽山を望みながら「ハイ!チーズ」

見えない御嶽山を望みながら「ハイ!チーズ」

 天気が良いのに「御嶽山」の周辺にだけ雲が出て、まるで「御嶽山」を隠しているようです。折角の気持ちの良い「開田高原」なのに、ちょっと残念でなりません。

 見えない御嶽山をいつまで眺めていても、雲は晴れてはくれません。SH氏も、予定よりかなり遅れている様子。仕方がないので、場所を変えてソフトクリームでも舐めながらSH氏を待つことにして、国道361号線沿いにあるソフトクリーム店まで出迎えに…。

 ソフトクリームを舐め終わり、しばらくするとSH氏のTLらしき排気音が遠くから聞こえました。無線での応答が入り、無事合流できたところで、再度「木曽馬の里」での全員集合となりました。

 SH氏が、昼食を済ませていないとのこともあり、我々が先にいただいた同じ「手打ち信州そば」の「一本木亭」へと、N氏の案内によりSH氏はひとり寂しく昼食です。

 時間もかなり押してきていることもあり、SH氏の昼食後すぐに、今夜の宿を目指して…さぁ!再出発です。

 開田高原を通り抜け、ここから国道19号線へと向かいます。途中、「B.S.N」に掲示するための、いつもの記念写真の撮影とも思ったのですが、これといった場所もなく国道まで出てしまいました。

 このまま、今夜の宿泊予定地の「下呂温泉」は旅館「奥田屋八峰苑」まで走りきるには、燃料の残量が心配なので、国道19号線沿いで給油する旨の無線連絡がありました。

 道路の右側沿いは入り難いので、左側沿いにあるGSを探しながらの走行となりました。

 そして見つけたのが、昔のお姉さまが給油してくれる小さなGSです。でも、この昔のお姉さまが…まさか!?こんな失敗をするなんて!!

シンジラレナーイッ!!

 (これは、今年のプロ野球の日本シリーズで優勝した日本ハムのヒルマン監督が日本一のインタビューに答えた第一声です。)

 ホント!想定外の出来事です!

 なんと!昔のお姉さまが操作する吊り下げ式の給油ノズルからガソリンが噴出!!給油待ちしていた「隼」の車体前方(タンクから前)に浴びせられてしまったのです。

 私は、直接目撃していないのでよく分かりませんが、目の前で直視した「隼」に乗るD氏曰く、「勢いよく2段噴射で大量のガソリンが昔のお姉さまが握る給油ノズルから噴出し、「隼」のタンク前方に激しい勢いでかかった。」と言うのです。

 びっくりして駆けつけたスタッフが慌ててタオルで拭いたためか、「隼」のスクリーンは拭き跡を残して曇ってしまい、燃料タンクから前方のカウル等の塗装にも、拭き跡により部分的に光沢がなくなる見苦しい姿になってしまいました。

 GS側はスタッフ全員が平謝りで、D氏との交渉により、もちろん修理代全額補償となりましたが、噴きかけられたのがガソリンだけに、まかり間違えば火が噴いて、命をも奪われかねない大事故になっていたかもしれないのですから…。給油ノズルの取り扱いには、もっと気を付けてほしいと思いました。

 D氏には大変お気の毒ですが、相手が遠方だけに、今後の細かい交渉事には、お互いに行き違いのないように注意して、損のないようにほしいと思います。

 起こってしまったことは、もう元には戻りません。誰もケガがなくて何よりです。何度も言うように、D氏には本当にお気の毒ですが、この事はいつか時間が解決してくれます。さぁ!気持ちを切り替えて前進しましょう!

 時間も予定よりかなり押してきています。GS出発は、午後4時15分を過ぎていたように思います。今夜の宿泊場所は、下呂温泉の「奥田屋八峰苑」です。ここからまだ1時間以上はかかるでしょう。

 国道19号線から大又口交差点を右折して国道256号線に入り、途中すぐに地方道3号線を通りました。こちらの方が下呂への近道だからです。地方道にしては、広くきれいで走りやすい道でした。

 ここから国道257号線に出て、続いて国道41号線から「下呂温泉」へと入ります。途中、少し道を間違えてしまいましたが、N氏の案内で、比較的早く、また、全員が無事ホテルに到着できて、これでまずは一安心です。

 ホテル到着は午後5時30分頃だったでしょうか。山の陽は短くて、既に黄昏時でした。

 ホテルスタッフの案内により、バイクは近くの屋根のある二輪車専用駐車場への駐車です。

 早速、部屋へと案内され、今夜は6名による宿泊なので、3名1室×2で部屋割りです。O氏の提案で「あみだくじ」により決めることになり、私は、SH氏とY氏との同部屋となりました。

 御嶽山周遊ツーリングも、今夜は2日目の夜。目的の御嶽山が望めずに、また、パンクのアクシデント等あって、全員少し疲れ気味の様子。早速、温泉に浸かって疲れを癒すことに…。

 ところが…ここの内風呂はちょっと熱かったですよね。水を足しても追いつきません。だから…ゆっくり入れなかった。温い目のお湯でゆっくり入りたかったので、ちょっと残念な気持ちです。

 お風呂から上がれば、その次は?ハイ!待ちに待った宴会で~す!この時間がくれば、もう疲れが全くなくなっています。不思議だね!

 それにまた、料理も色とりどりで、ボリューム満点!私にはとても食べ切れません。

 うまいビールで乾杯!最高の料理に舌鼓を打ち、やっぱり食べ切れずにダウンです。それにしても下呂温泉は素晴らしく良いですね!

 食後は温泉街の散策です。そして、大事な人へのお土産の調達も忘れずに…。あちこちと歩き回り、下呂大橋を渡って見つけたお土産店で買うことに…。

 そして、またしてもそこで見た驚愕の出来事とは…「???なんだこれは!?」これはもう驚かずには…。これが、ひとりが買うお土産!?いつもながら、驚かずにはいられません!

これが、ひとりが買うお土産!?

 お土産の調達もスムーズに終了し、みんな和やかな気分で旅館へと戻ります。たくさんのお土産の買い込みに、いつも四苦八苦しているD氏も、今回のツーリングの山場がスムーズに済んだ喜びで、とっても嬉しそうでした。

 旅館へ戻り、寝る前にもう一度屋上露天風呂の温泉を浴びて気持ち良く着床です。

 ところで、またいつの間にかO氏の姿が見えません。ええ~ッ!また~ッ!またまたバイク拭きに…。なんと…なんと小まめな方なのでしょう!!私はお先に、お休みなさ~いッ!


2006年10月15日(日)
 早朝の午前5時。いつものように目が覚めて、気分もすっきりです。夜中、何時ごろか知りませんが…Y氏の寝言で目が覚めましたが、その後はまた爆睡したもようです。

 目が覚めれば、旅は朝風呂、温泉への入浴が定番です。そして、湯上りの冷たいお茶のうまかったこと!もう…最高でした!これは昨夜のビールと同じくらいのうまさです。

 下呂の山間の朝は、明けるのも少し遅いようです。午前6時30分。旅館のすぐそばを流れる飛騨川にも明るさが増し、晴れ渡る空をバックにきれいな風景が広がりました。

 今日はまた昨日に増して天気が良いようで、飛騨川の上空にもほとんど雲がありません。とってもきれいな青空で、下呂の秋の爽やかな空気とともに、わが気分は、早朝からハイテンションとなりました。

 旅に出て、体調が良いとなると…お腹が空きます。今日も朝から絶好調!早くうまい朝食に有り付きたい!朝食時間の8時までの空腹との戦いです。

 そして、やっと午前8時の朝食時間となりました。旅館の贅沢なメニューを見た途端、お腹が鳴るのを覚えます。「いただきま~すッ!」一杯目のごはんは、一瞬のうちに無くなります。「おお~ッ!うまいッ!!最高!」心でこう叫びながら、何杯おかわりしたことでしょう。

下呂温泉の「奥田屋八峰苑」です。

 満腹感を覚えたところで、落ち着いた気持ちになりました。2泊3日のツーリングも、今日がもう最終日。帰路につかねばなりません。そう落ち着いてゆっくりしていることができないのが、時間に限りがある旅の辛いところです。

 モーニングコーヒーをいただいて、さぁ!出発です。外は満天の青空なので、昨日がこの天気なら、確実にあの雄大な御嶽山を望むことができたのに…そんな切ない思いが胸を過ぎります。

 ♪このままで 今日もこの地でいられれば きのう見てない 御嶽望む♪

 こんな詩を詠みながら、いつかきっと、時間に束縛されることのない旅をしてみたい…。そんな壮大な夢の世界の実現を誓い、深く心に思い描いた私でした。

 そんな思いに浸りながらバイクを走らせていると、眩しいばかりの朝日を浴びて、前方に爽快な道が開けます。そこは、昨日、下呂に向かった国道257号線です。昨日とは全く違う風景に、心の高ぶりを感じます。

 それに今日は、もうひとつ大きな目的があります。岐阜県の「中津川」と言えば、そう…有名な「栗きんとん」です。丸ごと地元特産の栗を使ったこの時期だけの、ちょっと贅沢なお菓子です。

 まずは中津川市に出て、「栗きんとん」で有名なお店を尋ねながら探し当て、そして見つけたのが…「川上屋」と言う名のお店です。

 さすがこの時期しか買えないとあってか、店内はお客さんで溢れています。熱気で、レザースーツの中は汗だくです。そんな思いをしてでも買って帰りたいという気持ちが先に立ち、汗も気にならなくなりました。

 どうにか「栗きんとん」を購入できて、SH氏に同梱宅配の手配を頼み、家で食べる楽しみがまたひとつ増えました。

 その後、駐車場で次の打ち合わせをしていると、バイクに興味のありそうなご年配の男性が、じろじろとこちらを見ながら近づいて、我々の旅程を聞きながら、自分も若い頃はライダーだったと、大型バイクで走り回った当時の思い出を懐かしそうに語るのです。

 そして、我々が立ち去るときは、こちらにカメラを向けて、好きなバイクとの出会いを惜しむように記録に残しているようでした。

 目的の「栗きんとん」の購入を済ませたことで一安心。昼食休憩までまだ少し時間もあるので、帰りがけに「恵那峡」に立ち寄ってみることに…。ここ中津川市からすぐ隣の恵那市まで、国道19号線を利用しておよそ20分の所です。

 「恵那峡」は、中津川の両岸の奇岩、怪石が点在する渓谷美が有名で、一度は見てみたいと思っていた所です。

 ここへの到着は正午前でもあったので、みんなお腹が空いていたとは思うのですが、折角ここまで来たのだからと、すぐに遊覧船の乗車券を購入し、乗船待ちの人々の最後尾へと並んだのです。

 すぐに乗船時間となって、桟橋へと列に並んでついて行ったところが、係員に呼び止められて、運悪く定員オーバー!遊覧船は、我々を残しての出船となりました。止むを得ず、次の出船時間まで約30分待つことに…。

 今度は我々が先頭の乗船となり、1番前の座席に乗り込んでは意気揚揚の出船です。雲ひとつない最高の遊覧となりました。

帰りがけに「恵那峡」に立ち寄ってみる

帰りがけに「恵那峡」に立ち寄ってみる

 船内放送による案内に合わせて対岸に目をやると、右にも左にも、すごい!と思わせる奇岩、怪石は初めて見る光景です。

 自然が織り成すあちこちの岩の造形は、これぞ「自然芸術」と言わせるほどの風景でした。

 あぁ…「恵那峡」ってこれだったのかぁ…。そんな思いで遊覧船が桟橋に着くなり急に空腹感が襲ってきました。

 すぐに近くで昼食休憩にすることに…。恵那峡。来て良かった。すごい!とも感じた。でも、リピーターにはなれないとも思いました。

 「恵那峡」の遊覧が最後の目玉にはならなかったかも知れないが、行って見なければ何も分からないことなので、どんな所か分かっただけでも、行った甲斐はあったでしょう。

 2泊3日のツーリングも、あとはもう高速道路を利用して帰るだけとなりました。「御嶽山周遊ツーリング」と題しておきながら、肝心の御嶽山を望めなかったのがちょっと心残りではありますが、秋晴れの爽やかな風に乗って走り抜けるバイクツーリングの醍醐味は、充分に堪能できたと思います。

 いつかまた機会があれば、もう一度開田高原に来て、雄大な御嶽山を望みながら美味しい手打ちそばを味わいたいですね。

 時間も午後1時を過ぎました。そろそろ帰路に着かないと…。中央高速に入る前に燃料補給を済ませては恵那ICへと向かいます。

 さぁ!信号のない高速道路に上ったら、あとは一直線に和歌山ICを目指すだけ!そんな単純な行動の中にも、リッターバイクならではの走りのおもしろさが隠されているのです。

 ところが…どうしてか?のんべんだらりと一本調子な走行が続きます。前方からの太陽の眩しさから、うつむき加減で走っていると、途中で睡魔が襲ってきました。

 先頭の「VTR」か「R1」に、何か異変が起こったに違いありません。いつもと違って、あまりにも走りが単調だからです。近づいて見て、ふと気づきました。中津川で買った「栗きんとん」のお土産のせいだ!これがVTRの後席で「私を落とさないでねッ!」と呟いているからだ!

 もう私の睡魔は頂点に達しています。みなさんすみません。ちょっと目を覚まさせていただきます。そんな気持ちで後方を走る「隼」に目で合図をし、少しだけアクセルを捻らせていただきました。

 ところが、睡魔に襲われたのは、私だけではなかった様子。あの甲高い排気音を轟かせ、私の横をあっと言う間に抜き去って行く青いバイクがありました。それが吸い込まれるようにして「養老SA」へと一気に入って行ったのです。

 「養老SA」で小休止です。そこでO氏が「B.S.N」に掲示する記念写真の撮り忘れに気付きました。

 そういえば、適当な場所があればと思いながら、走り過ぎてしまったように思います。でも、撮影するなら、もうこの「養老SA」でしかありません。折角ですから、陽の傾いてしまわないうちに撮影に取り掛かりました。

 高速道路のSAという殺風景な場所での記念撮影となりましたが、雲ひとつ無い青空をバックに残すひとコマは、心地よい走りを楽しめた証として、ひとりひとりの心の中にいつまでも残ることでしょう。

高速道路のSAという殺風景な場所での記念撮影となりました

 記念写真の撮影を終えて、再出発です。

 N氏の背で泣く「栗きんとん」がVTRにしがみつき、振り落とされないようにしているのが可愛そうだからと言って、みんなに「気を遣わずに…。」との配慮から次の小休止を「大津SA」と決めて、リッターバイクならではの思い思いの走りを楽しみ、落ちていく陽を追いました。

 そんな走りから、あっと言う間に「大津SA」への到着となりました。ここでは、最後の燃料補給が目的です。次の小休止は「岸和田SA」です。楽しいクラブツーリングも、そろそろ終盤に近づいてしまいました。和歌山ICまでを含めても、残すところ距離にして、わずか130㎞程度となりました。

 そして、近畿自動車道へと入る頃には陽も西に傾いて、R1のバイクの影が、その長い身体を更に長く伸ばしては「この主人について行くのは、新幹線について行くほど苦しいです。」と、悲しそうに嘆いているのを聞きました。

 そんな影を写すきれいな夕陽も「秋の陽のつるべ落とし」と言わんばかりにすぐに西へと隠れてしまい、黄昏の中で、ヘッドライトに照らされて青く光るバイクは、滑るようにして「岸和田SA」へと吸い込まれていきました。

 時間は午後5時30分。どうにか予定どおり「岸和田SA」へと到着できました。まだ夕食には時間が早いこともあり、ここでは小休止のみにして帰ることにしました。

どうにか予定どおり「岸和田SA」へと到着できました。

 途中、N氏のVTRとは「泉南IC」でお別れし、残りの5台で「和歌山IC」までの最後の走りを楽しんでツーリングを閉じました。

 この「OLD・NEW20周年記念ツーリング」を実現させるまでに、会長の急用による参加辞退の申し入れから、ツーリング実施の是非が問われる事態にもなりましたが、会長のやさしい気遣いにより、二泊三日の「御嶽山周遊ツーリング」として実現できたことに対し、感謝の気持ちでいっぱいです。

 2台のパンクと想定外のアクシデントを乗り越えて、無事に帰ってくることができました。

 D氏にはお気の毒ですが、「隼」の身体が早く元どおりきれいになって、また楽しいツーリングができることを祈念しながらのお別れです。

このブログの人気の投稿

2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)

東北地方車中泊の旅2024

香住カニかに2025