佐田岬2005

 ええーっ!台風20号?!全く動きのない迷走台風20号。そして気圧の谷の通過に伴い、金曜日から天気は下り坂で、土曜日は雨模様。春の一泊は、参加できるメンバーが少なくて、O先生と2人で寂しく「三方五湖」へ行ったけど、今回は7名参加とあって、クラブツーリングでは今年は久々の楽しいツーリングになるかというのに…。

 最終の天気予報では、土曜日の午前中は雨の確立が非常に高く、その後は快復に向かう様子。せっかく楽しみにしていた秋季一泊ツーリングです。土曜日の午前中だけの雨ならと、早い快復を期待して決行することになりました。

ALBUM

(2005年10月15日~16日)


2005年10月15日
 BMWのSH氏が家事都合で不参加となって6名となりましたが、仕方ないですね。お土産話を楽しみに待っていてくださいね!

 今回のツーリング先は四国の最西端、愛媛県の佐田岬です。往復をフェリー利用で四国に渡り、高速道路を走っての佐田岬までのツーリングは、予定をうまくこなせれば、帰りにはうまい「讃岐うどん」、それに五色台スカイラインからの瀬戸大橋の雄大な眺望を楽しめます。

 そして、土曜日の早朝、出発の時間となりましたが、地面は濡れています。小雨がぱらついてきました。午前6時には、待ち合わせの築港コンビニエンスストアーに着かなければなりません。

 出発時からレインウエアはイヤだけど、思い切ってバイクに跨り、走り出せば、もうそんなイヤな思いはなくなりました。

ターミナルに到着後、まだ時間が充分あるので、朝食を食べました。

 フェリーは、午前7時20分の出港です。ターミナルに到着後、まだ時間が充分あるので、みんなで買ったばかりの朝食を食べました。その間も、雨は止む気配はありません。結局、乗船までレインウエアが必要でした。せめて下船時には止んでほしいものです。

 フェリーの乗船時間はおよそ2時間です。天気予報では、この時間帯が一番降雨確立が高いので心配でしたが、やっぱり予報は大当たり!徳島港に到着時も雨の勢いは衰えることをしりません。あぁーッ!残念!

 再びレインウエアを羽織っての走行となりましたが、お昼頃には雨も止み快復に向かうとの予報を信じて、明るい希望を胸に徳島自動車道へとバイクを進めます。

 途中の吉野川SAでトイレ休憩を取りましたが、その後も期待とは裏腹に無情にも雨は降り続きました。石鎚山SAに着いた頃には、やっと小康状態となり、予定よりも1時間の遅れが生じたことから、ここ石鎚山SAで雨宿りを兼ねての昼食休憩とすることにしました。

石鎚山SAで雨宿りを兼ねての昼食休憩とすることにしました。

 休憩後、雨が上がるのを期待していましたが、またしても怪しい雲行きとなり、雨が降り出してくる始末。小康状態を良いことにレインウエアを仕舞う者もいましたが、無念にも雨は上がってはくれません。予報では上がっている時刻のはずなのだが…。

 雨宿りで時間を費やし旅館への到着が遅くなっても困るので、レインウエアを着なおして走り出すことになりました。高速道路から一般道に下りた後でも雨の止む気配は全くありません。天気予報は大はずれ!このままでは、佐田岬の旅館到着まで降り続くのか?

 国道378号線の通称「ゆうやけこやけライン」に入っても、やっぱり止んではくれません。そこへ、仲間のVTR氏にガス欠という最悪の事態まで起こってしまいました。

 往路の松山自動車道は伊予灘SAにて給油の予定でしたが、な、なんと!何ということか?!SAであるはずがPAになり、GSがない?!止むを得ず、一般道での給油をと考えたが、予定のコースである国道378号線は旧国道のため、GSは長浜町付近まで無かったのでした。

 ガス欠したVTR氏に隼氏とドカ君を残し、あと少しタンクに余裕のある3台でGS探しに次の道の駅「ふたみ」へと向かいました。が、しかし、GSはおろか道の駅「ふたみ」までも看板だけが残る幽霊駅と化していました。こうなれば一か八か人家が集まる町までを、もう少しGS探しに走るしかありません。

 VTR氏のガス欠場所から15分は走ったでしょうか?

 やっと「Mobil」の看板が目に入りました。あっ!あったあった!すぐに無線で喜びの一報を送りました。あぁ…良かった!ほっとしました。まずはバイクへの給油をお願いし、VTR用にはペットボトルで購入しては、彼らの待つ場所へとTL氏が急いで運んでくれました。

 GSで全員無事に合流できて、やれやれ、これで一安心です。一般道に下りればすぐにあるだろうと楽観的な思いで進行し過ぎたのが誤りで、伊予ICを下りてすぐの国道56号線で、先に給油を済ませてから「ゆうやけこやけライン」へと入るべきだったのです。VTR氏には申し訳なく反省しています。

VTR氏のガス欠場所から15分は走ったでしょうか?

 さぁ!気持ちを切り替えて再出発です。ところが、雨が止みません。もう午後3時を過ぎて、予報では上がっているはずなのに…。自然現象に文句を言っても、どうにもならないのは分かってはいるのですが…。

 国道197号線の通称「佐田岬メロディーライン」沿いの道の駅「伊方きらら館」に着いた頃、やっと雨が上がり曇り空となりました。時間はもう4時10分です。まるまる一日中の雨中走行は、気分的にも疲れます。

「佐田岬メロディーライン」沿いの道の駅「伊方きらら館」

 それにしても、ここで食べたアツアツの「じゃこ天」!最高に美味かったね!疲れが幾分和らぎました。でも、お金、誰が出してくれたの?今夜の宿泊旅館「やまもと」まで残りおよそ25kmというところか?まぁ…ここまで来れば、予定の午後5時にはどうにか到着できそうです。

 R1の無線の調子を改善後、「旅館やまもと」へと出発です。そして約40分で到着。4階建ての高い建物で、すぐに見つけることができました。

 到着後すぐに旅館の女将さんらしき方がお出迎えしてくれて、何やら若い女性と会話のやり取りをしています。なんと!バイクを倉庫に入れるようにとのことらしい。女将さんの気の利いたお心遣いには、とても有り難く胸が打たれました。

なんと!バイクを倉庫に入れるようにとのことらしい。

 早速、部屋にご案内していただき、交替で風呂に入ることに…。何で交替でかって?それは田舎旅館なので、温泉旅館のような大浴場は完備されていません。それを期待する方が無理ってものでしょう。

 でも、防波堤のすぐ横に位置する旅館は、窓からの港の眺めが格別です。

 風呂で、まる1日の雨中走行の疲れを癒し、さぁ!待望の宴会の時間です。クラブでの一泊ツーリングで、何が一番の愉しみかって聞かれれば、真っ先に「宴会でーす!!」って答えるでしょう。みなさんはどうですか?旅談義、バイク談義で、酌み交わすビールの味がまた格別じゃあーりませんか!

 そんな楽しいひとときも、あっと言う間に過ぎ去っていきました。心地よい疲れとともに、睡魔が気持ちよく襲ってきます。もう瞼が引っ付いて開きません。お休みなさーい!


2005年10月16日
 そして気が付くと朝でした。朝と言っても午前4時20分で、辺りはまだ真っ暗闇です。しかし、目が覚めれば起きるしかありません。今日の天気も気になって、早速、三崎港の観光へと早朝散歩に出かけました。

 外に出て、まず最初に驚いたのが満天の星空です。こんなにきれいな星空を見たのは、信州ツーリングと石鎚山ツーリング以来3回目ですが、ここで見える空の広さは他の比ではありません。寝ているみんなを起こしてやりたいくらいでした。

 幻想的で、吸い込まれそうなほど透明感のある星空を眺めながら、歩く下駄の音だけが響きます。東に山があるために、朝陽の昇る風景が見られないのがちょっと残念でしたが…。

 およそ2時間の三崎港の観光散歩を終えて、そろそろ朝食の時間です。ところがなんと、これからバイクの洗車をしようとする者が…。そうです…ご存知、いつものR1氏です。そう!ほんとにキレイ好き!少しの汚れも妥協しません。適当というか、いい加減にしかできない、しない私には、到底真似のできないことです。脱帽!

 さぁ…朝食です。昨日の雨中走行の疲れもどこへやら…みんな元気ハツラツです。絶好の晴天に恵まれて、私自身の心もウキウキ!岬の先端まで行ってみたい気分です。

 午前8時30分、2日目の出発です。まずは灯台方面を目指します。所々で道は狭く、風景を愉しみながらの走行はできません。行き着くところは駐車場。

 車やバイクはここまでで、灯台のある岬の先端までは、片道約20分徒歩で行かねばなりません。あ・き・ら・め・た!バイクブーツで往復40分の山道を歩くとなると、誰でもちょっと抵抗を感じちゃいますよね。

車やバイクはここまで

 駐車場では、地元のおばさんがミカン売りをしています。「おにいさん!ミカン買って!一袋500円です。地元で取れたミカンで美味しいよ!」って、隼氏が買ってくれました。30個ほど入っていたので、その場で分け合って食べてしまいました。「皮は、自然に返して…。」だって。

 そうだ!お土産を買わなくちゃ!ここまで来るまでに、一軒、お土産物屋さんらしき建物がありました。帰りに寄って見ることに…。そんな無線でのやり取りの会話の中で、誰かが「駐車場が砂利やでーッ!」とか、言っていましたね。

 その土産物屋らしき建物は「物産センター 三崎漁師物語」という所で、急カーブ沿いにあり、少し高台に位置しています。

 みんながその下で停車するにもかかわらず、安易にも私だけが「入れるか見て来るわ…。」って、次の深いカーブに位置する入口まで走って行きました。そして、そこで待ち構えていた悪夢とは…。

 ためらうことなく、一気に駐車場まで突き進んでいれば良かったのだが…。入口の登り坂での突然のアクシデント!スローモーションビデオを見ているかのように、坂道での傾斜で、バイクの車重に左足が支えきれず…「やってもたーッ!」

 左ミラー折損、左ウインカー破損、その他カウル類のキズ。キズは倒せばできるもので仕方ありませんが、ミラーとウインカーは公道走行に支障を来たす恐れがあるので、そのままの走行は危険です。それでも、私一人のソロツーリングではそのまま帰って来るところでしょうが、今日はメカニック同行のクラブツーリング。何が起こっても安心です。

坂道での傾斜で、バイクの車重に左足が支えきれず…「やってもたーッ!」

 TL氏と隼氏のテクニック、それにO先生持参の副木(アルミ板)、それの対処に費やす無駄な時間の経過を我慢してくれた皆さんのお陰で、どうにか応急処置が終了でき、安全走行が可能な状態にまで復元させてくれました。本当にありがとうございました!

 気持ちを取り直して、お土産購入ポイントまで「巻き戻し」です。ところが、当物産センターには適当なお土産がなかったので、別の店で買うことにして再出発となり、結局は、泊まった旅館の近くの小さなお土産店での購入となりました。

 おっと!時間が…既に午前11時30分です。予定では川之江JCTを走行中のはずだが…突然のアクシデントで旅程が大幅に狂ってしまい、このままでは、観光予定の「瀬戸大橋タワー・瀬戸大橋記念館」それに五色台はおろかあの有名なお店での讃岐うどんを食することさえままならなくなりました。

 止む無く予定を大変更。このまま松山自動車道へ、SAでゆっくり昼食休憩を取って、再び徳島自動車道から徳島港へと向かうことに変更し、観光は全て取りやめることにしたのです。ゆっくり観光できる予定で旅程を組んだはずなのに…本当に申し訳ないことを仕出かしてしまいました。🙇‍♂️

 でも、昨日とは打って変わって、最高に気持ちの良い秋晴れに気持ちも晴れやかに走行中、雨中での走行とは別の景色となるためか?どうも…「あれ?こんな所…昨日走ったかなぁ?」無線の交信も湿りがちです。みんな全然覚えていません。

 「後ろの女の子の方が、大人になったらキレイになるでぇ…。」こらこら!そんなよそ見ばっかりしてるから…もう!「あれ?直進が国道378号線?で、宇和島?!」うーっ?!左!左!

 わっ!来過ぎた!手前の「ゆうやけこやけライン」への左折を忘れてしまった!

 Uターンも考えましたが、このまま国道56号線に出て、大洲ICからの高速利用もまた違った景色を楽しめていいだろう。と、勝手に考えて前進することに…。そして、そんな予定変更で、また忘れていることがありました。それも、二度も同じことを…。

 伊予灘SAは地図の上だけで、今はPAにランクダウンされているにもかかわらず、ここでの給油で大丈夫と思い込み、高速道へと進入してしまいました。伊予灘で停車するも、やはりGSはありません。次の石鎚山SAまでおよそ34km。万が一のガス欠を考慮して、省エネ運転(これが本来の…)での走行を余儀なくされました。

 こんな鈍行走行を尻目に、気持ちよさそうに走り去るネイキッドが「あぁ…羨ましい…。」石鎚山SAまで、とっても長く感じました。しかし、高速でのガス欠は最悪です。今では、JAFが二輪適用となり安心ですが…でも、ガス欠での値段ってどうなんだろう?いくら会員でもタダにはならないと思うよね。

 そんなことを思いながら、石鎚山SAに全員無事到着です。胸を撫で下ろしました。やはり、高速道路に入る前には、必ず満タン状態にしてから入るように肝に銘じます。早くここで昼食を取りましょう!アクシデントが原因で、もう午後の2時過ぎになってます。みんなもお腹がペコペコのはずです。

 やっと遅い昼食を済ませ、再出発は午後3時です。徳島港の出港予定は午後6時20分。少しまだ時間に余裕があることから、次の入野PAでお茶休憩を入れることで徳島港までの時間調整を図りました。

 徳島自動車道を下りて、国道11号線から徳島港フェリーターミナルへの進入交差点が、案内標示の不備のため非常に分かりづらく、通過してしまいました。もう少し大きく分かり易い案内標示に改善してもらいたいものです。特にフェリーは、不慣れな他府県の利用者が多いのですから…。

 徳島港到着後、みんなの口から出る言葉ときたら…「四国は鬼門や!」ってさ。来る度に雨には遭うし…??そういえば、私がソロで石鎚山ツーリングに来た時も、予定のキャンプ場が閉業で野宿したりとか、あまり良い思い出はなかったような…。

 そうだ、まだあるわ!もう30年以上も前のことですが、家族4人で高知県は龍河洞を訪れた時も、パンク(タイヤ破裂=道路に散乱していた物を踏んだため。)で散々な目に遭ったことを、今、思い出しました。きっと、この私自身「四国は鬼門」が一番当てはまるような気がします。

 南海フェリーは、無事、予定どおり午後8時15分に和歌山港へと着岸し、今年度のOLD・NEW「秋季一泊ツーリング」は終了となりました。

 みなさん!雨やアクシデントに耐えて、楽しい事が少なかったツーリングだったかも知れません。でも、今はそう思うかも知れませんが、何年か後には深い喜びとなって、この思い出を笑って話し合える日が必ず、必ず来るのです。

 色んなことが起こるのも、活動するから起こることであって、ある程度は仕方のない事だと思います。

 何も活動しなければ、失敗も無いかわりに何の成功も喜びも無いわけで、失敗を恐れていては何もできませんし、人生そのものの喜びを味わうことも無いでしょう。「人生いろいろ!」じゃないですか!この身体さえ元気でいれば、何度でもやり直しが可能です。それでは、また次回を楽しみに…。

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