金沢散策2003
「トラピックス」のプラン「カニ食べ放題!加賀百万石の旅」を紹介します。
雪積もる厳寒の金沢、雪吊りと樹氷まぶしい兼六園、そんな積雪輝く金沢を訪ねてみたくてガイドブックを見ていると、ある日の新聞にトラピックスの「カニ食べ放題!加賀百万石の旅」と題する格安の往復電車ツアーが掲載されていました。ツアーといっても往復電車とあって車内も現地でも個人旅行とまったく変わりありません。特急「雷鳥」でのビックリ格安ツアーに早速申し込みました。それも一年で最も積雪の多い2月7日の出発です。
(2003年2月7日~8日)
2003年2月7日(金)
当日は、大阪駅に午前9時30分集合です。阪急交通社の女子社員さんから切符とお弁当を配ってもらい、ひと通りの注意事項を聞いた後は、もう個人旅行と何ら変わりなく、午前10時12分発の雷鳥13号に乗り遅れないように、駅の喫茶店で約45分待ちました。
平日にもかかわらず、何組もの老若男女のカップルと思われる方々が参加していました。同じ団体ツアーなのですが、電車内では特に言葉を交わすこともなく、個人旅行と同じように誰に気兼ねすることなく愉しめるので、とっても贅沢な格安ツアーを提供してくれたトラピックスに感謝します。
雷鳥13号は定刻通りの発車です。京都を過ぎて琵琶湖の西側、湖西を北へと走り福井へと、途中の車窓からの風景は徐々に雪化粧を施して北国へと向かって行くのを感じます。
「おやっ?!」芦原温泉駅とかって言ってたのに…「おかしい!」雪が少なくなってくるなんて?!北へ行くほど雪がたくさん積もっていることを想像していたのに…何だか期待はずれです。空は真っ青!!雪国の感じがまったくありません。
午後12時57分、雷鳥13号は予定通り金沢駅に到着です。でも…駅を出ても、全然寒さを感じません。車窓からの眺めのとおり、町の雪は、わずかな沿道の残雪だけでした。雪深い厳寒の金沢を期待していたのに…。
雪がないのはどうにもならないことなので、あきらめて、何はともあれ金沢の町の象徴でもある「兼六園」へと足を進めることにしました。金沢駅からバスを利用して約15分で兼六園下バス停到着です。
兼六園には、金沢城公園の石川門前にある「桂坂」をはじめ、蓮池門、真弓坂、随身坂、小立野の計5箇所の出入口があり、私はバス停から最短距離に位置する桂坂から入庭しました。やはりここでも期待していたほどの雪はなく、シンボルの徽軫(ことじ)灯籠も、あいにく冬の風情ある雪化粧姿を見ることができませんでした。また、冬の風物詩となっている雪づりも、枝に雪のない今日のような天気には、かえって見事な枝振りの眺めをさえぎってしまうかのようでした。
金沢市のシンボル「兼六園」を後にして、石川門から金沢城跡である金沢城公園へ入り、NHK大河ドラマ「利家とまつ加賀百万石物語」のセットの解体作業を目の当たりにしました。あまりのも簡単に取り壊されてしまう様子を見て、何だか惜しいような気がしました。
次に、同じく「利家とまつ」ゆかりの長町武家屋敷跡を訪れ、主に「野村家」の見学に時間を取りました。建物はむろん門や土塀、庭園の一部に藩政時代の約400年前を今に残しています。
この日はこれで周遊を終了し、町の散策を楽しみながら、ゆっくりと歩いてJR駅前の本日の宿泊ホテルである「APAホテル金沢駅前」へと向かいました。徒歩でのホテル着とあってからだが温まり、ホテル内の暖房は暑いと感じるほどでした。ホテル到着時刻は16時30分頃だったので、夕食の18時30分までの間、快い疲れとともにテレビを見ながらゆっくり寛ぎました。
夕食は、「カニ食べ放題!」と題してあるので、楽しみに2階食堂へと向かいました。それはそれはカニ食べ放題で、出されたカニは本物のカニに違いありませんでした。まぁまぁ満足?!と言うところでした。これ以上は、ツアーの中身を良くご存知である読者の方々のご想像にお任せいたします。
夕食後しばらくは、テレビニュースで今日の情報を仕入れた後、その名の通りの大浴場、加賀百万石大浴殿「玄要の湯」へと旅の疲れを癒しに行きました。ホテルの浴場としては、大浴場にサウナ・露天風呂・レストルーム等とても設備が行き届き、たっぷりとリゾート気分を満喫できました。営業時間についても、午前6時から深夜24時までで、早朝からの朝風呂も楽しませていただきました。風呂好きな私にとっては、とっても有難いことでした。
2003年2月8日(土)
さて、金沢周遊2日目のコースは、金沢城公園から南西部に位置する寺町寺院群の一角、妙立寺(人、呼んで「忍者寺」)を中心に西茶屋町周辺を旅することにしました。
妙立寺を今日の周遊予定に入れたのは、この金沢の旅の話をした友達から、「ここは必見!訪れる価値ありです。」とお聞きしていたものだから…。
しかし、その友達の教えでは、「事前に予約が必要です。」とのことでした。もう当日になってからの電話予約は無理かな?と、半ばあきらめの境地で、バスを待つ間に携帯電話から確認の電話をしてみたところ、午前10時入館で予約が取れるとのことでした。「やったーッ!」電話してみて正解でした。妙立寺(人、呼んで「忍者寺」)、未就学児以下の子どもの入館を断る拝観予約の必要なお寺とは?…。バスに乗る前からワクワクさせられました。
妙立寺は、金沢駅からバスに乗ること約10分、国道157号線沿いの「広小路」というバス停から歩いて2分程の所にある、こぢんまりとした佇まいの、外観からは何の変哲もない普通のお寺さんですが…。
予約時間の午前10時少し前に着き、予約の必要なことが入館してみて分かりました。内部を案内、説明してくれるガイドさん(若くて美人)が、拝観者を10人程度のグループに分け、お寺の内部を巡回し説明してくれるのです。
3階建て以上の建物は禁止されていたという時代に、ここは、外観は2階建てですが、内部は4階建て7層にもなっており、多数の隠し階段があるその構造は、まるで「からくり館」そのものです。忍者寺と呼ばれる所以は、この内部が迷路のような隠密構造にあったのです。これは本当に必見の価値あり!!です。
約1時間を要した妙立寺の拝観で、今日の金沢周遊予定時刻をオーバーしてしまいました。現在時刻は11時過ぎ。午後2時16分には金沢駅から雷鳥30号で帰路につかなければなりません。昼食時間も取る必要があるので、少し時間に余裕を持って、最後に西茶屋町資料館とその周辺を散策してから金沢駅行きのバスに乗り、駅で雷鳥発車までの時間をショッピング等で過ごすことにしました。
金沢駅は、さすがに加賀百万石の観光都市だけあって、立派な造りとともに構内には「金沢百番街」と名打つショッピング街があり、おみやげ館、あじわい館、トレンド館、ふれあい館の4つの館に分かれて多数のお店が集まり、どこも大変な賑わいを見せていました。
昼食を済ませてショッピング回りを楽しんでいるうちに、雷鳥出発の時刻が迫っていました。良いお天気にも恵まれての、楽しい今回の電車 & ウォークの旅も、もうすぐ終わりを告げようとしています。電車に乗り込んだときには辺りは薄暗く、一転して天気は下り坂の様子を見せはじめ、車窓からの北アルプスの雄大な眺めも少し湿りがちです。福井あたりを通過する頃には雨がぱらついていた様でした。現地では快晴だったので、天気のタイミングも良く喜んだ次第です。
大阪駅着が午後5時7分と、時刻通りの到着です。大阪駅でゆっくり時間を取って夕食を済ませ、電車を乗り継いでの自宅への到着は午後8時過ぎでした。
帰宅後15分程で雨が本降りとなり、不思議とここでもまたタイミング良く、濡れずに帰れることができました。どんなことでもタイミング良くいけば気持ちが良いもので、今回もすべてがタイミング良くいき、楽しい旅の思い出ができました。
トラピックスさんにすべてお任せの金沢の旅。とても安上がりで楽しい電車 & ウォークとなりました。トラピックスさん、どうもありがとうございました。また、機会があれば利用させていただきたいと思います。
また、最後まで読んでいただいた、あなたにも感謝いたします。






