高山・乗鞍2002

【もくじ】
8/7>和歌山~白川郷~高山(民宿 長五郎)
8/8>高山~乗鞍畳平~乗鞍高原(民宿 芝原荘)
8/9>乗鞍高原~番所大滝~天理~和歌山

 2002年モデルの新車「HONDA FireBlade」が納車されてからわずか5日後の長距離ツーリング。約2ヶ月前からクラブの仲間にお誘いいただき、参加を予定していた今回の高山・乗鞍ツーリングが「FireBlade」の慣らし運転ツーリングとなりました。そして、本来のツーリング目的は、今年最後の車で行ける最高地「乗鞍畳平」までのワインディングロード「乗鞍スカイライン」の走行を楽しむことです。

ALBUM

(2002年8月7日~9日)


2002年8月7日(水)
 心配していたお天気も、予報では今日、明日と快晴の晴れマークが付き、3日目が曇りとのこと。出発の午前6時40分、快晴の空を見渡しながら気持ち良くスタートです。

 今回のツーリングのために購入したリヤバッグ(品名:エアロバッグ)も「FireBlade」のスタイルに溶け込んでいます。2泊3日のツーリングにはちょうど良い容量で、使い勝手も抜群です。ただ、乗り降りを頻繁にする観光ツアーには、乗降時にやや気を使い、乗り降りがやり難いのが難点ですが、この程度は使い勝手の良さでカバーできてしまいます。

2002年モデルの新車「HONDA FireBlade」が納車されました。

 阪和高速道、和歌山ICを午前7時集合出発の予定のとおり、すでに今日の他のメンバー2人は先に待ってくれていました。全員集合したところで出発予定時刻には10分程度早いようですが、次の休憩場所を岸和田PAと決めて出発しました。

 バイクの慣らしもさることながら、まだ200km弱しか走行していないこの身体を徐々に慣らしつつ、ゆっくりと走行させました。最後尾の隼くんが少しかったるそうです。高速道路も早朝とあってかとても空いていて、それに天気の良さも手伝って「FireBlade」はとっても上機嫌です。あっという間に最初の休憩場所の岸和田PAに到着です。

 ハイウェイカードを購入し岸和田PAを出発しました。今日は平日とあって、大阪市内へ入ったあたりから車が増え始め、吹田を出て、名神自動車道へ入るまで流れの悪い状態が続き、すり抜けを余儀なくされました。名神自動車道においても京都南の出口付近から再び流れが悪くなり、桂川PAで再度の休憩を取りました。

 京都南ICを過ぎたあたりからは快適な流れがしばらく続いたものの、今度は事故で渋滞の模様。午前9時を過ぎた頃から暑さも感じるようになり、車をすり抜ける疲れも出てきました。「4km先事故、渋滞」の標示を見て、またもや秦荘PAにて小休止しました。

 休憩中、横浜まで帰る途中のハーレーライダーから、隼くんが何やら問われています。聞くところ、燃料がリザーブ状態とのこと。次の給油のできるSAまで、どのくらいの距離を走らなければならないか教えてほしいとのことでした。自分が、瀬戸大橋のど真ん中で、ガス欠になったことが脳裏をかすめました。我々の次の給油は「養老SA」と決めていたので、つい養老SAがあることを教示すると、地図を開いては養老までの距離を確かめるハーレーライダーさんでした。が、すぐ近くに多賀SAのあることに気づき、ハーレーライダーさんは一安心し、旅の安全を誓い合って颯爽と走り去りました。

 我々も渋滞の車を尻目にすり抜けを決め込み、事故車を横目に走り抜け、やっと快適な高速ツーリングを手に入れることができました。ここからは養老SAまではひとっ走りです。「FireBlade」のお腹も少し空いてきたところで、全員給油することにしました。時間は午前11時過ぎ、昼食にはまだ少し早いので、VTR250くんおすすめの川島PAで昼食と決めて、養老SAを後にしました。

 川島PAは名神自動車道から東海北陸自動車道へ入り最初のPAで、テーマパークのような遊び心を加えたPAです。ここでは、時間も午後12時30分を過ぎ、昼食休憩として、少しゆっくり時間を取りました。食事内容は他とも変わりませんが、食堂そのものの雰囲気はテーマパーク的で、小さい子供を抱えた家族向けを呈しており、私にはどうも不釣り合いでした。

 東海北陸自動車道は、とても快適走行ができ、午後2時過ぎには白川郷へ向かうべく、荘川ICを出てR156を北へ走っていました。途中、御母衣湖のほとりで休憩し、その後、ひたすら白川郷を目指します。到着と同時に、カメラに収めるべく最適なロケーションを探して回りました。

カメラに収めるべく最適なロケーションを探して回りました。

 白川郷をカメラに収め、午後3時30分、そろそろ今夜の寝床に予定している「民宿 長五郎」へと足を進めます。R156を荘川IC方面へ戻る形で南進し、途中R158を東進し高山の町を目指します。R158は、平日とあってか、この時間帯は車の数も少なく、ほどよいアップダウンとRの大きいコーナーのある快適な山間道路で、心地よい走りを満喫できました。

 午後4時30分頃には高山市に到着しました。ところが、肝心の「民宿 長五郎」は目標物のない分り辛い場所で、しかもやや高台にあり、探し当てるのに少してこずってしまいました。が、それでも、到着が午後5時と、宿への到着にはちょうど良い時間となりました。

 早速、露天風呂にゆっくり浸かり、旅の疲れを癒しました。夕食では、山菜のご馳走をたっぷりといただき、また、ビールのおいしさも格別でした。やはり夏休みともなれば、平日でも家族連れ等で満室の様子でした。

夕食では山菜のご馳走と、また、ビールのおいしさも格別でした。

 旅の疲れからか、仲間の着床時間が早く、午後9時には睡眠モードに切り替わっていました。私は、クラブの仲間からのメール返信に忙しく、ケータイでの下手なメール入力に時間がかかり、睡眠モードに切り替わったのが午後10時を少し過ぎていたように思います。私のメールの着信音に、何度となく安眠妨害?で心地よい眠りから覚めさされたと嘆く隼くんでした。着信音を消しておけば良かったのにね。ほんとにほんとに失礼しました。


2002年8月8日(木)
 午前5時、普段と変わらない心地よい目覚めです。慣れないバイクでのいきなりの長距離ツーリングとあって、クラブの仲間のみなさんから、色々とご心配をおかけし、自分でも気にはなっていましたが、この心地よい目覚めから、疲れの残っていないことに驚きました。

 そう言えば、「FireBlade」のポジションで長距離を走れば、首や腰にくるとか、手首が痛くなるとかと聞いていたことを思えば、今、どこも痛くないのはどういうことなのか??年のせいで後からドッと疲れが出て、あちこち痛くなるのかもしれない?からだが軽く感じ、今、体調が絶好調なのだから、別に何も余計な方に考える必要もないでしょう。今が良ければ……。

 今日も快晴です。高山の朝市見学をしようと、民宿のご主人に場所をお尋ねし地図で教えていただいたのですが、宿からは少し遠く、歩いて行ける距離ではなかったので、あきらめて、近くにある大きな神社「東照宮」に立ち寄り、周辺の散策だけで朝食までの時間を費やしました。

 さあ、今日は、今回のツーリング目的である今年最後の『車で行ける最高地「乗鞍畳平」までのワインディングロード「乗鞍スカイライン」の走行』を楽しみます!午前8時過ぎに「民宿 長五郎」を出発。走行中は写真撮影ができないので、スカイラインまでの何箇所かで記念写真を撮りました。

走行中の撮影!隼くんの離れ業!
走行中の撮影!隼くんの離れ業!

 さすがに乗鞍。高地とあって、とても涼しくて、メッシュウエアでは走行中は寒ささえ感じます。ひとまず料金所手前の展望駐車場に立ち寄り、防寒具の代わりにレインウエアを着込み、走行中の寒さ対策をしました。

 空は透き通った青一色。今回3度目の乗鞍ですが、こんなにきれいな夏の乗鞍は初めてです。自然に気持ちの高ぶりを覚え、何だか絶叫したいような心境に駆られます。もう最高!!

 この爽快な走りは、このまま、この青い大空の向こうに駆け抜けて、飛んでいってしまいたいような、そんな気持ちにさせられます。畳平が近づくに連れて車の列ができはじめ、バイクはその横をすり抜けて、畳平駐車場へと入ります。

 バイクを駐車後、すぐに近くの魔王岳へと登りました。こんなに雄大な乗鞍の眺望は初めてで、スケールの大きさを感じます。

畳平が近づくに連れて車の渋滞が

 ずっとここにいたい心境で、帰りたくなくなってしまいます。でも、どんなにゆっくりしていたくても、過ぎ行く時間を止めることはできません。楽しい時間の過ぎる早さは、また格別に早いものです。時計を見ると、時間はもうすでに午前11時15分、畳平から乗鞍エコーラインへとバイクを進め、昼食に「そば」を味わうことにしました。

 乗鞍エコーラインからの素晴らしい眺望をカメラに収めたかったのですが、車の渋滞の途切れることがなく、停車場所を探すうちに、バイクは展望箇所から遠ざかり、やむなくあきらめざるを得ませんでした。下り坂から平坦な道に差しかかったところで、空いた「そば屋」を見つけて入りました。何故、空いた「そば屋」かって?その答えは簡単、「バイクが停め易いから…」。単純明快でしょう!

 畳平からの乗鞍エコーラインは、急勾配の下りヘヤーピンカーブの連続で、私の一番苦手なコースです。仲間の走行テンポには合わせられず、ひとり旅の気分での走行となりました。

走行中の私の後ろ姿。走りながら隼くんが撮影

 いつしか本日宿泊予定の「民宿 芝原荘」への進入口をも通り過ぎ、知らないうちにR158まで来てしまいました。再度Uターンして芝原荘を探し当て、その後、上高地乗鞍林道を白樺峠を越えて、県道26号沿いの「そば屋」で2度目のそば三昧としました。この地では、どこのお店で食べるそばも、とてもおいしく味わえます。

 ここからは、R158の奈川渡ダムへと走り抜け、再び宿泊地の番所までの周遊走行を楽しみながら、「民宿 芝原荘」へチェックインしました。時計は午後3時05分。時間はまだ早かったのですが、信州の最高のロケーションで、避暑地のワインディング走行を思う存分満喫したので、今はただ、バイクとからだをゆっくり休ませてやりたいのです。もう明日は、ひたすら和歌山への帰路につくだけなのだから……。

 チェックインを済ませた後、早速入浴です。温泉風呂でのイオウの香りとともに、広い湯船で手足を伸ばせば、からだの隅々からスーッと疲れが抜けていくようです。これが、家庭風呂では得られない、温泉浴場で得る疲労解消効果なのでしょう。

 その後は、夕食までの時間を利用して、徒歩20分ほどの乗鞍エコーライン沿いにある土産物ショップでお土産を買いました。すべて宅配で、帰宅より先にお土産帰着となるはずです。


2002年8月9日(金)
 あっという間に最後の日が来てしまいました。午前5時、いつもの時刻に起床して、午前6時15分頃から、冷たいお茶の買出しに乗鞍エコーライン沿いにある自動販売機まで行きました。民宿内にも自動販売機があって、お茶の販売はされてはいるのですが、なにぶん夏でも涼しい乗鞍らしく、ホットでの販売しかなかったためです。冷たいお茶が飲みたい。ただそれだけのために…。

 でも、出かけて良かった。沿道には、「番所大滝」という、みどころがあったのです。早朝、大滝までの整備された山道の散策で、運動効果を得ることができ、高さ40mの大滝からのマイナスイオン効果で、爽快感を味わえました。早朝から、期待していなかった場所に出くわし、とっても得をした気分です。

 朝食を済ませ、帰りの荷物の準備を整えて、午前8時過ぎ、帰路へつくこととしました。予定コースは、中津川ICまでR19を下り、ここから中央自動車道、東名、東名阪、西名阪、近畿自動車道と高速を利用して和歌山ICへと約400kmの道程です。今日の出発時の天候は、薄曇です。できることなら、帰着まで雨に遭わずに帰りたい。

隼君が走行撮影だ!
後ろを走りながら隼くんが撮影

 そう思いながら、R158の長いトンネルを抜け、奈川渡ダムから県道26号は境峠にさしかかったところが、峠越えは雨の気配。慎重な判断で、前もって雨具で身を包むことにしました。

 あぁ…やっぱり隼くんは雨男なんだ…。峠越えでは、しとしと雨に打たれての走行と相成りました。その後、R19に入った頃には雨は止み、途中、道の駅で休憩を取って雨具を脱ぎました。

 しかし、これから下って行く南の空は、所々に雨雲が低く垂れ込めています。R19の長い下りは、ゆるいコーナーの連続で、バイクならではの心地よい走りが楽しめます。雨具を着込んでのバタバタ走行は、その楽しさに水を差します。今、雨が降っていないなら、できる限り着たくないのがライダー誰しもが思うこと。

 時間的にも充分余裕があったので、妻籠宿の見物をすべくR19からR256へ。駐車場に入ったところで、またしても雨。困ったものです。ライダーがカッパからげて妻籠宿の見物は様にならないので、やむを得ず、再度雨具に身を包んでの走行となりました。このまま、中津川ICまで直行し、雨の様子を見て、その時点で予定を変更することにしました。

 中津川ICでは、すでに雨は止んでいましたが、今日の不安定な天気では、高速道路に入っての突然の降雨も予想されることから、雨具を着けて走行することにしました。その予想が的中しました。内津峠PAで昼食休憩する頃まで、雨が振ったり止んだりの繰り返しです。

 出発する頃には雨があがり、東名自動車道に入り、春日井を出て、再度、東名阪へは勝川ICから入り、御在所SAにて休憩するころまで雨具のお世話にならずに済みました。が、西の空は怪しい雲行きです。出発時、仲間の二人は、雨具を着ないで走るという。もう降らない…大丈夫とよんだらしい。私は、怪しい雲行きの空を見上げては、まあ着ていこう。って感じで、再び雨具を着込みました。

 亀山から鈴鹿峠方面には雨雲がかかっていましたが、そこはうまく切り抜けられました。途中、名阪国道の小さな峠越えでパラパラときましたが、ずぶ濡れになるほどの大した雨には遭わず、私も天理ICで雨具を脱ぎました。

 西名阪では、少し車の流れが悪くなり、結構疲れも出てきたので、香芝SAにて小休止し、その後は…あれれっ!?岸和田SAで休憩??したのかな???和歌山ICへの到着は午後6時でした。

 購入して間もなく、慣らし運転での長距離ツーリングでしたが、思ったほどの疲れも感じることなく、何より全員無事帰着できたことが、最高のお土産となりました。約1,000kmを走破!早速1,000km点検に、この足で隼くんとショップまで直行しました。

 VTR250くん、隼くん、お疲れ様でした。楽しい旅の思い出をありがとうございます。早く「FireBlade」に慣れて、これからもたくさんのツーリングの思い出を、クラブのみなさんとともに作っていきたいと思います。

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