瀬戸大橋2002

2002年5月19日(日)
 AM8:00 阪和自動車道 岸和田PA 集合出発

 気分は最高にノリノリなのに、天気はこれから良くなるのか悪くなるのか、中途半端な空模様です。摂津ではすでに雨が降っているとか…。レインウェアを持ってはいたが、着ずに全員出発の様子。まぁいいかッてな感じで走り出したものの…堺あたりから道路が濡れはじめ、シールドが曇り出す。

 「ヤベーッ!!」そこは高速自動車道。吹田ICまで走りきるしかありません。ジーパンの膝あたりから下がジワッと感じはじめ、吹田ICで停車したときは、ほぼ全身ビショ濡れ。

 ブルゾンを脱いで、レインウェアに着替えるも気持ちが悪い。でも寒くもないし、走っているうちに乾くだろう。これも良き思い出の一つと諦めて走ろう!!と気分を取り直し走り始めたものの、走れども走れども雨は降り続き、やっとの思いで山陽自動車道の三木SAまでたどり着き、しばしの休憩を取りました。

 レインウェアを持参せずに、このロングツーリングに参加した者の中には、全身ビショ濡れ状態のため、ここから引き返して帰ると言い出す者もいましたが、雨を背負って帰るようなものだからと、みんなで引き止めました。

 ゴミ袋をもらって簡易の手作りガッパを着ているうちに雨はやみ、西の空が明るくなって、ところどころで青空が見え隠れしはじめました。「よーしッ!!晴れてくるぞ!!」でも、念のためレインウェアを着用したまま走ることにしました。

 そんな天気の傾向も束の間、ものの数分間走ったところで、またまた前よりも勢いを増して降り出す始末。もう、今日のロングツーリングは、雨にたたられっぱなしの最悪のツーリングとなりそうな気分でした。レインウェアなしで濡れながら走っている仲間を見ていると、何だか気の毒で可哀想な気持ちになります。「早く晴れてきてくれーッ!!」と、西の空に叫びながら走りました。

 吉備SAに休憩停車した頃には雨は止み始め、やっと晴れてきました。このまま回復してくれれば、午後は快適な気分で走れそうです。みんなの気分も高揚し、次の与島までの走りが、まるでここまでの不快な気分を吹き飛ばすかのようでした。そんな爽快な気分になれるのも、長い間雨に打たれながら走りぬいてきたからに他ありません。

 最高に爽快な気分で快走しているうちに、Vツインが腹ペコだと言い出しました。ふとトリップメーターに目をやると、まだ140km。予備燃料でゆっくり走れば、そのうちSAで補給できるだろうと軽く考えて走りつづけ、晴天になった快適気分で何もかも忘れて与島へと到着です。

晴天になった快適気分で与島へと到着です。

 与島到着時は、レインウェアを脱いで、爽やかな5月の風とともに、爽快な気分でみんなの姿をカメラに収めました。青いR1と真新しい「隼」は、飼主にカラダをきれいにしてもらっています。その時ふっと我がVツインがお腹を空かせていることに気付きました。自分のお腹も空いてきたことだし、そろそろ昼食目当ての「讃岐うどん」を食しに走り出すことにしました。

 大橋に上がってしばらく走行したところで、Vツインがお腹を空かせて愚図りはじめ、どうにもならなくなりました。何とか坂出あたりで下りて補給できると思っていたのに、考えが甘かったのか、タンクを揺するともう最後の最後まで食べ尽くしています。

 こんな大橋のど真ん中で、一体どうすればいいのだろう?取り急ぎ、携帯電話で仲間に連絡を取り、事情を説明してJAFを呼んでみることにし、104で近くのJAFの電話番号を調べて燃料供給を依頼すると、停車場所が場所だけに、なんと!実費で3万円チョイかかると言うのです。時間も早くて40分から1時間以上みてほしいとのことです。それでも、どうしようもありませんので「お願いします。」と言っていました。

瀬戸大橋のど真ん中でガス欠!最低!
瀬戸大橋のど真ん中でガス欠!最低!

 手にしていた携帯電話をポケットに入れようとしたとき着信音が鳴りだしました。「もう…こんなときに…一体誰だろう?!」画面には携帯の電話番号だけしか出ていません。登録していない人で誰だか分からなかったけれど、受けてみると仲間の声でした。

 今すぐ、燃料補給にここまで走って来てくれると言うのです。その時ふと3万円が頭を過ぎりました。すぐにJAFをキャンセルして仲間の到着を待つことにしました。仲間のその連絡に、感謝と感激で胸が一杯になり、涙が出るほどうれしくなりました。

 仲間の到着を待つ間、対向車線側から道路パトロールカーによるマイクスピーカーの声が響きました。「危険ですから停まらずに走りなさい!!」ですって!私は両腕を×印にして走れないことを伝えました。「JAFを呼んでいるのですか?」と言うので、今度は両腕で○印にすると、Uターンして来るような合図をして走り去りました。

 15分ほどして、先ほどの道路パトロールカーが私のバイクの後ろに停車しました。何をするのかと思ったら、安全のために、そばを通行する車に注意を促すというのです。必要ないように思うのですが…。ご親切に…よほどヒマなのかな?

 仲間との電話連絡が取れてから30分ほど経った頃、対向車線に「隼」のホーンが鳴り響きました。その少し後ろにはSH氏のBMWまでが…。「ありがとう!!」大声で叫びたいほどうれしかった。「隼」の背中にはナップサックを背負い、中にはガソリンを入れた4ℓ缶が…。

 ナップサックは仲間のA氏が、偶然にも今日のツーリングに背負ってきたものだという。このナップサックのお陰で、私のVツインは息を吹き返すことができたのだと思うと、偶然の凄さというか、偶然の大切さ?どう表現して良いのか分かりませんが、昼食時間を遥かに過ぎているにもかかわらず、空腹感を辛抱して助けていただいた仲間のみなさん一人ひとりに心から御礼申し上げるとともに、ご迷惑をお掛けしたことに対し深くお詫び申し上げます。

 ハプニングもどうにか治まって全員集合したところで、昼食の讃岐うどん「本家 わら家」を目指して走り出しました。もうみんなお腹はペコペコです。それも全て「ガス欠」を起こしてしまった私の所為(せい)です。 

 空腹感から解放されたところですが、そんなにゆっくりしてはいられません。少しだけ休憩し帰路に着くことにしました。何分ガス欠のせいで時間的に随分押しているのですから...。

 高松自動車道を板野ICまで走り、徳島は小松島港からフェリーで和歌山港へと帰ります。小松島港への到着が予定よりも遅くなってしまったので、😖案の定フェリーが離岸しているところでした。

 やむを得ず、次の出発時刻まで近くの食堂で夕食を済ませ、時間待ちをすることにしました。

 フェリー内では、ブーツを脱いで足を伸ばしてくつろげるので、バイク談義に花を咲かせて疲れが癒せます。

 本日のロングツーリング、午前中は、ずっと雨にたたられ、午後は天気が回復したものの、ガス欠(申し訳ございません!)でムダな時間を費やし、和歌山港への帰着が(を)予定より随分遅くなって(させて)しまいました。

 みなさんにご迷惑をおかけして本当に申し訳ございませんでした。深くお詫び申し上げます。

 本当にとんだ日帰りロングツーリングでした。でも、これもいつかまた良き思い出となって、みんなの心を和ませてくれることでしょう。そう信じて、これに懲りずに、クラブの皆さん、今後ともご厚情賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。

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