道後温泉2001
空は抜けるような青空の広がる絶好のツーリング日和。参加者8人全員集合したところで、しまなみ海道を経由しての道後温泉までのロングツーリングに出発です。わがままをお願いしてお借りした無線を取り付けていただいたので、道中は仲間との会話も楽しむことができました。
【2001年10月20日~21日】
早朝7:00 阪和自動車道、岸和田PA集合。
本日のしまなみ海道を経由しての四国入りは、2000年11月のソロツーリングにて石鎚山を訪れたときに走っていますので、昨年ということもあり、目に映る風景にはそれほどの新鮮感はありません。
同じ道を何度となく走ることがあっても、走る楽しさはバイクならではのものですから、周りの風景とバイクを走らせることとは、楽しさが比例するというものではありません。だから、バイクは同じ道を走っても、その走らせる楽しさは変わることがないのです。
しかし、グループでの高速ロングツーリングとなると少し様相が変わります。仲間の大排気量車と同行するのが少々辛くて、途中、姿が見えなくなったXJR400君。休憩場所として決めていたPAで消えているのに気が付いた。みんなで探し回ったところで、そこは高速道路、前進あるのみです。PAを通過してしまったXJR400君。でも、よかったよかった。あとで無事合流できてなによりです。
高速ロングツーリングを愉しんだ後は、しまなみ海道の大橋をバックに記念撮影。
好天に恵まれ、気持ちの良い秋風とともに、みんなで風になって走りに走ったそんな疲れなど誰ひとり微塵もありません。
みんなで走ったロングツーリング。今夜の宿である「道後グランドホテル」を探し当て、本日の走行はこれで終了です。
バイクは屋根付きの駐車場へ停めさせてもらうことができてうれしかった、ですね。夜はゆっくり「坊っちゃんの湯」に浸かり、今日一日のツーリング談義に花を咲かせました。が、中には、夜の街へと繰り出したお元気な方々もいたようです。
私はいつも夜が早いので、早朝に目が覚めます。6時のテレビのニュースや天気予報を見ていると、四国、愛媛県、徳島県は傘マークがついているじゃないですか!
じっくり聞いていると、午前中は80%の高確率で雨とのこと。すぐ起きて窓の外を見ると
「ウウッ??!降ってる!」「エエッ??!雨??!!」
昨日のあの雲一つない晴天はどこへやら。窓の外の雨は現実、疑う余地もない。
早速出発時間などを打ち合わせ、レインウェアを持参していない人は、近くのローソンへと物色に出かけました。私もそのひとりだったのですが、ローソンには通学用の前開き簡易コートしかなく、止むを得ず買うのを諦めました。
自然現象には勝てることなどなく、小雨が零れ落ちる中を帰路に着かざるを得ません。我々には滞在している時間など無いのです。明日はみんな仕事が待っているから…。
とりあえず、松山自動車道を東へ、徳島方面へと向かうことにしました。出発は午前9時頃だったでしょうか。小雨は高速道路に乗ってからも降ったりやんだりしつつ、雲行きは晴れてくる気配がありません。
革のウインターウェアはもうビッショリです。下着まで浸透してこないだけまだ救いでした。全身が風防の私のバイク。こんな日は全身で風を切るがごとく雨を切って進むので、これ濡れて当然ですね。
同行車の中には、小雨程度の雨なら、走っている間はほとんど濡れないというフルカウリング付きバイクがあって、その走りが羨ましかったね。(実感!)今度買い替える時は、フルカウリング付きバイク!!だねッ!
♪雨のハイウェイ♪ 全身で 風に加えて 雨も切り♪
あぁ…みすぼらしいこの姿…。でも、こんなときは、ソロツーリングの時のようなわびしさのないのが、このクラブツーリングの仲間のいる良さなのです。同じ辛さを分かち合っている気持ちから、辛さが半減する様な気がします。
途中のPAで昼食をとり、その休憩中は一時雨もやんで晴れてきそうな空模様となったが、それも束の間、走り出した途端にまた降り出す始末。今度は徳島自動車道終点まで降ったりやんだりを繰り返し、ウェアが乾くことなく小松島港へと到着です。
昨日は雲一つない好天に恵まれたが、一転して今日は一日中雨の最悪ツーリングと化しました。これにはクラブに雨男がいたからなのです。
ところがこの雨男ときたら、雨中というのになんのその、走りそのものが雨男!晴れも雨も同じ走りなのです!きっと雨慣れ?してるのでしょう。雨の日は避け、晴れの日を選って行く私のような雨除け男とは大違い。参りました!!
もっと最悪ツーリングとなった人もいます。新車のR1に乗り換えて初めての慣らし運転を兼ねたいきなりのこのロングツーリング。さぞかし楽しみにしていた?ことと思います。
ところがこの雨。昨夜の祟り?かも知れないが、真新しい新車というのに…そばで見てる者からすればヤケクソの走りをしているように見えました。初めてこんなロングツーリングに連れ出されたR1が可愛そう…でした。
この日の出発前に、ホテル近くのローソンで買った簡易のレインコートを着て、しばらくの間高速を走れたものの、自転車ならいざ知らず、その何倍、何十倍もの風圧を受けて走るバイクでは絶えられるはずもなく、まるでパラシュートを身にまとったように、風を受けたレインコートが膨らんで、そのままの走りを維持できず走行途中で停車して、着ていたレインウェアを脱ぎ出す者もいました。
あまりにも無残なその姿を尻目に、何もなかったように横を走り去っていく非情なまでのその仕打ち。ところが人間捨てたものじゃありません。止む無く停車しようとするそのバイク、仲間のXJRと気付くや否や、一緒に停まってそばに近寄り、慰めの言葉をかけて労わり合う、写真に残しておきたいような心和むワンシーンを見ることもできました。
小松島港からはフェリーに乗って和歌山港まで約2時間の船旅です。乗船予定時刻よりかなり早く到着したので、フェリーはまだ着港していません。乗船できるまでの間、少しでも乾くようにウェアを脱いでロビーで待ち、乗船後は船内で夕食をとった後、しばらくは横になって、雨中ツーリングの疲れを癒しました。
1泊2日のツーリング。天候に左右されるバイクにとって、今回のように1日目と2日目の天気の差が激しいと、遠方まで出かけている関係上、予定が総崩れになってしまいます。
しかし、雨に打たれながら走った最悪のツーリングでも、時間が経てばすべてが良き思い出に変わるのが不思議だと思えてならないのは私だけでしょうか?こんなに辛い思いをして走っても、結局はまた行きたいと思ってしまいます。
